きょういくじん会議
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メイド・イン・キャンパス! 大学発のブランド食品が人気
kyoikujin #93
2009/12/2 掲載
大学と共同開発した天然肌活性成分配合 ファン’プレゼ しっとりソープ 120g

 このところ、全国各地の大学研究室がメーカーと連携し、地元の名産などを新たな視点から製品化した大学ブランドの食品が次々と生まれています。地元の人はもちろん、地域外の人や企業からも人気を集め、全国の百貨店などでの取り扱いも増えてきているとのこと。
 これまでに何百種類と開発されている大学ブランド食品、ここではほんの一部をご紹介します。

奈良女子大学

 授業でまちづくりの調査に関わっていた学生たちが、地元でも奈良漬があまり食べられていないことを知ったのがきっかけで、奈良漬を練り込んだカステラやアイスなどを開発。奈良漬をお菓子にするというアイデアは、誰にでも気軽に食べてもらえるようにとの想いから。味の想像が全くつかないこの新感覚スイーツ、食べてビックリの意外なおいしさ? だそうです。

山梨大学

 日本唯一のワイン専門研究機関であり、多くの醸造家を輩出する山梨大のワイン科学研究センターでは、世界初の海洋酵母を使ったワインを開発。通常の、ぶどう畑などに存在する陸上の酵母を使ったワインよりも、香りとコクが高い!? との評判。この海洋酵母仕込みワイン、地元の大手ワイナリー数社と提携しており、コンビニなどでも気軽に手に入れることができるようです。

近畿大学

 30余年の歳月をかけ、2002年に世界で初めてクロマグロの完全養殖に成功した近大。そこで育てられたマグロは既に「近大マグロ」として全国で名を馳せています。ゆったりとした環境の中、安全なエサで育てられたマグロは脂がたっぷり乗っており、「全身トロ」と呼ばれるほど。最近では、飼育しているチョウザメから取れたという「近大キャビア」も好評発売中。

早稲田大学×京都大学

 両大学が共同開発したのは、3種類のビール。どれも古代エジプトのビール製法を復活させて作ったもので、京大のバイオ技術と早大の古代エジプト研究をかけ合わせて生まれたそうです。「アカデミックビール」とも呼ばれるこちら、なんと発売から3年間で1億円以上の売上を誇る大ヒット商品。ビール系飲料の市場縮小に歯止めをかける一筋の光となってくれるかも?

 難解な論文を発表する代わりに、おいしいモノを生み出して研究成果を世に知らしめる大学ブランド食品。消費者側には安全で良質な食品を、大学側にはPRを兼ねた新たな収入源を、企業側には新しいマーケットをと、三者の相互利益のもとに成り立っていると言えそうです。今後も素晴らしい研究成果とともに、美味なる逸品をどんどん生み出してくれることを期待しましょう!

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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