- きょういくじん会議
![鎌倉の古寺 仏像と四季の花を訪ねる](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/P/453307104X.01.MZZZZZZZ.jpg)
今年も年の瀬。あと半月でお正月。不況といわれるなか、海外旅行へ行く人よりは実家でゆっくり過ごすという人も多いのではないだろうか。そんな今年のお正月に、関東近辺在住の方は、鎌倉に足を運んでみるのはいかがだろうか。東京から約1時間で古都鎌倉に到着である。
初詣は鶴岡八幡宮
鎌倉でもっとも初詣の人が訪れるのが、鶴岡八幡宮。2009年に、初詣に訪れた人の数は、251万人で全国第5位。鎌倉市の人口が、約17万人なので、正月のわずかな時期だけで、人口の約15倍もの人が訪れた計算になる。
鶴岡八幡宮は、1063年に源頼義が奥州を平定した後、京都の石清水八幡宮を由比ヶ浜辺にお祀りしたのが始まりとのこと。その後、源頼朝が現在の地に遷し、1191年には今日のような姿になったといわれ、800年以上の歴史がある。
鶴岡八幡宮には、正面の大石段の横に大銀杏があり、この大銀杏に隠れていた刺客によって、鎌倉幕府の第三代征夷大将軍の源実朝が殺害されたという伝説が残っている。初詣で鶴岡八幡宮を訪れた際は、ぜひ大銀杏も見ておきたいものだ。
足を伸ばして鎌倉五山を探訪
鎌倉には、様々なお寺がある。そのなかでも有名なのが、鎌倉五山と呼ばれる五つのお寺ではないだろうか。鎌倉五山とは、足利義満の時代に、鎌倉の禅宗である五つのお寺の寺格を定めたもの。
第1位は、建長寺。北鎌倉駅から徒歩15分のところにある。境内は、とても広く、最も奥にある半増坊は山の中腹にあり、その横からはハイキングコースにも行くことができる。
第2位は、円覚寺。北鎌倉駅を出てすぐのところに総門がある。普段は、土日に坐禅会も開かれており、一般の人も参加ができる。
第3位は、寿福寺。鎌倉駅から徒歩15分のところにある。境内には、尼将軍と称された北条政子のものと伝わる墓がある。そのほか、陸奥宗光、高浜虚子など、著名人の墓もある。
第4位は、浄智寺。北鎌倉駅から徒歩10分のところにある。境内には、江ノ島鎌倉七福神の一つである布袋の石像をまつる洞窟もある。
第5位は、浄妙寺。鎌倉駅から徒歩30分のところにある。付近の地名を「浄明寺」という。「妙」でなく「明」を使うのは、地名に使う漢字は、明るいイメージの感じのほうが良い、という説があるそうだ。
ちなみに、第5位の浄妙寺の近くにある竹寺として有名な報国寺は、正月三が日は山門が閉まっていて入れないので、浄妙寺に行くのと合わせて訪れようと考えている人は要注意。
それぞれのお寺の場所が離れているので、すべてを周るのは難しいかもしれないが、興味のある鎌倉五山をめぐってみるのも、おもしろそうだ。それぞれのお寺が歴史と深くかかわっており、その関係性を調べながら探訪すれば、勉強にもなりそうだ。
子どもと一緒に鎌倉探訪しながら歴史を学ぶのもよし、先生方は鎌倉五山を写真に収めながら、歴史の授業で使えるネタを仕入れてみるのもいいかもしれない。東京から約1時間と日帰りで訪れることができるのも魅力だろう。
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