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スケートが熱い! バンクーバーオリンピック
kyoikujin
2010/1/25 掲載
フィギュアスケート バンクーバー五輪完全ガイド

 今年は、カナダのバンクーバーで冬季オリンピックが開催されます。冬の寒さも吹き飛ばしてしまうくらい熱い戦いが見られそうです。バンクーバーオリンピックは2月12日(金)から28日(日)までの17日間おこなわれます。皆さんはどの競技に注目していますか。
 バンクーバーオリンピックでは、7競技・86種目がおこなわれますが、今回はスケート競技についてご紹介します。

 昨年末に第78回全日本フィギュアスケート選手権大会がおこなわれ、浅田真央選手や高橋大輔選手などが男女各3のオリンピック代表権を争いました。私はテレビを通して観戦していましたが、多くの観客たちの声援をきいて、その人気の高さを実感しました。また、中学校3年生にしてオリンピック代表として選ばれたスピードスケートの高木美帆選手にも注目が集まっています。

現在のスケート競技

 現在、スケート競技は、ショートトラックスピードスケート、スピードスケート、フィギュアスケートの3種目あります。
 ショートトラックは、1周111.12mのトラックを集団で滑走する競技です。順位はタイムではなく着順で決まります。また、スピードスケートは、1周400mのリンクを滑り、その速さを競います。ショートトラックとスピードスケートの距離は、それぞれ500mや1000mなどがあります。そして、フィギュアスケートは、リンク上での演技の得点によって順位を競います。男女シングル、ペア、アイスダンスに分かれます。

スケートのルーツ

 JOC(日本オリンピック委員会)のホームページによると、スケートの歴史は遥か昔の石器時代まで遡るそうです。当時は凍結した湖や沼を移動するために、トナカイなど動物の骨を滑走用具にしていたとされています。
 スケートが競技として発展したのは18世紀後半で、1892年にISU(国際スケート連盟)が発足。翌1893年にはスピードスケート男子、1896年にはフィギュアスケートの世界選手権がおこなわれました。初めてオリンピック種目となったのは、1908年のロンドンオリンピック(第4回夏季オリンピック)でした。

フィギュアスケートの魅力

 浅田真央選手などの影響を受けて、スケートを始める子どもたちが増えているようです。その魅力はどこにあるのでしょうか。男女シングルは、競技時間によってショート・プログラム(2分50秒以内)とフリー・プログラム(男子4分30秒、女子4分、それぞれ10秒の過不足は可)に分けられ、それぞれの合計得点で順位が決まります。
 選手は優雅であったり、リズミカルであったりという様々な曲調の音楽に合わせて演技をおこないます。その中で、ジャンプやスピンなどの技や、表現力などが採点されます。華麗な技に加えて、音楽のストーリーをどのように表現しているのかも見どころの1つです。

フィギュアスケートのジャンプ

 男女シングルでは、ジャンプの種類が複数あります。皆さんはそれらの違いを見分けられますか。
 ジャンプは大きく2つに分けられます。靴の刃(エッジ)の爪先(トゥ)を氷に突き立てて跳ぶトゥジャンプと、トゥを使わないで跳ぶエッジジャンプです。

★エッジジャンプ(アクセル、ループ、サルコウの3種類)
 「アクセルジャンプ」は唯一前向きに入り、後ろ向きで着氷するジャンプです。他のジャンプ(後ろ向きに入って後ろ向きで着氷)と比べて半回転ほど回転数が多く、難易度は最も高いです。3回転半のトリプルアクセルを跳べる日本の現役女子選手は浅田真央選手と中野友加里選手だけです。
 「ループジャンプ」は両足を一瞬クロスさせてから跳びます。
 「サルコウジャンプ」は踏み切る時に両足が「ハ」の字を形をつくります。安藤美姫選手は4回転サルコウを跳ぶことができます。

★トゥジャンプ(ルッツ、フリップ、トゥループの3種類)
 「ルッツジャンプ」は右足のトゥを思い切り氷に突きたてて跳びます。
 「フリップジャンプ」は踏み切り方はルッツと同様ですが、刃の内側を使うジャンプがフリップ、外側を使うジャンプがルッツとなっていて、跳び分けるのはなかなか難しいそうです。
 「トゥループジャンプ」は左足のトゥを突いて跳び上がります。

 他にもフィギュアスケートにはステップやスピンなど多くの技があります。見ているだけでも優雅な世界に引き込まれますが、競技について少し勉強すると、違った見方ができ、ますますその魅力に気付くことができるのではないでしょうか。

子どもたちと一緒にオリンピック観戦!

 バンクーバーオリンピックでは、スケート競技の他にも多くの試合がおこなわれます。事前にインターネットや書籍などで競技のルールやルーツを勉強し、子どもたちと知識を共有してから観戦すると、見る楽しみも増えると思います。近年、子どもの運動不足や体力低下を危惧するニュースが目立ちます。オリンピックをきっかけにして、スポーツに親しみをもつ子どもが増えるといいですね。今年はオリンピックを通じて、子どもたちと一緒に熱い冬を過ごしてみてはいかがでしょうか。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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