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見慣れた街を空から一望―日本飛行船の遊覧クルーズ
kyoikujin
2010/4/12 掲載
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 空を見上げてを見つけると、すごく珍しいものを見ることができた気がしてうれしいものだが、数年前から、やたら飛行船を目にするようになったな…と思っていた。家の居間の窓から空を眺めると、休日の午前中に、飛行船が飛んでいるのをよく目にするのである。

 ちょうど昨日も見かけたのだが、そんな矢先、「10日、東京の名所上空を世界最大の飛行船で巡る遊覧クルーズが誕生」というニュースを見た。

 日本飛行船のホームページを調べたところ、飛行船遊覧クルーズは既に2007年より行われており、関東や関西などのコースがあるとのこと。関東周遊コースは、これまで埼玉県の離発着場から都心に向かっていたようだ。それが、この4月より東京晴海からのテイクオフとなり、話題となったのだ。離発着場となった晴海の地は、実は、2016年のオリンピックで東京が選手村として予定していた地。ところが、オリンピック開催がかなわなかったため空き地になっていた。そこに目をつけ、今回飛行船の離発着場として生まれかわったのだ。

 さて、飛行船というのは飛んでいる時間に応じてお金もかかるため、都心から離れたところから離発着すると、その分、時間もお金もかかってしまうそうだ。関東周遊コースは、東京タワーや東京ドーム、浅草や銀座、お台場など都心を中心に周っているため、発着場が都心にあるというのは料金を抑える最大のメリットとなるわけだ。では大幅に抑えられた料金は一体いくらか…というと、所要時間は40分で、1人63000円(昼料金)。ちなみに大人も子どもも同額。うーん、結構な額だが、これでも今までの半額の料金。1回に搭乗できるのは10名で、全長75メートルほどの巨体が空に浮くと考えると、このくらいかかって当然なのかなとも思うが。

 いずれにせよ、普段見慣れている景色を空から一望してみる、というのは、誰もが魅力に感じる体験のひとつ。学校現場でも、社会科の授業などでグーグルアースを取り入れる先生も増えてきている。授業の導入で単に楽しむため、というだけでなく、鳥瞰という形で見ることで点と点がつながり、子どもたちの頭の中でもひとつの空間として認識できるようになるという意味で役に立っているようだ。また、ちょうど只今編集中の『社会科教育』6月号の原稿の中で見つけたのは、時間の認識に関して。グーグルアースの画像を見て、それがいつ頃撮影されたものか推測するもの。これは建物の影から読み取るのだが…、刊行前の原稿なので内容はここまでで。

 とはいうものの、おそらく実際飛行船に乗ったら、空間認識だの時間認識だのはそっちのけで、単純に景色を楽しんでしまいそうだ。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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