きょういくじん会議
まじめなニュースからやわらかネタまで、教育のことならなんでも取り上げる読者参加型サイト
席の自由化 どの席で仕事しますか?
kyoikujin
2010/4/16 掲載
ザ・席替え―席が替わるとクラスが変わる

 突然だが、「朝、学校や会社に行ったら、自分の机がない」という状況があったらどう思うだろうか?仕事ができない、陰湿ないじめ、そう感じる方が多いのではないだろうか。しかし、現在、自分の机がない、という会社もあるようだ。

私の席がない?

 12日の朝日新聞によると、社員が毎日どの席に座ってもよいことにする「自由席化」を進める企業が出てきているとのこと。決まった自分の机はなく、どこに座ってもOKというもので、古くは1987年に清水建設・技術研究所で初めて実現されたとのこと。フリーアドレスという名称で広まっているようだ。
 導入している会社ごとにそれぞれねらいはあるよう。例えば、普段交流のない社員同士が交流することで斬新なアイデアが出ることを期待していたり、出張や外回りの多い部署では座席数を社員数よりも減らして、スペースを効率利用したりするということもあるようだ。自分の決まった席がないために、書類の溜め込みなどもなくなるというメリットもあるそう。ただし、仕事内容によっては作業効率が落ちたり、席の取り合いが発生したりするなどと言った問題点もあるそうだ。
 毎日の仕事始めが座席選びから始まるというのは、決まった席で仕事をしている身からすればなんだか不思議な感覚。メリット・デメリット両方ありそうだが、経験者に本音を聞いてみたいものだ。

席は自由? どうする席替え

 企業での自由席化が広まっても、さすがに教室の子どもの席が自由になることは、まだまだないだろう。しかし、会社と違って固定席ではなく、頻繁に席替えをするのが学校の一つの特徴だろう。子どもにとって、席替えは一大イベント。仲のいい友達と近くの席になりたい、憧れのあの子の近くの席になりたい、窓際の席でぼんやりしたい、などなど。それぞれの子どもにとって、いろいろな思惑があるはず。
 では、席替えにはどんなやり方があるのだろうか。定番のくじ引き以外にも、調べてみると、意外といろいろある。

 @ご対面の席替え
 男子だけが教室に入り、自由に席を決める。その後、入れ替わりで女子だけが教室に入り自由に席を決める。全員が教室に入り、ご対面するという方法。ただし、男子・女子同士は席が自由に決められるため、仲良しグループでくっついてしまうことがある、という問題点もあるそうだ。
 A班長指名式
 班長が副班長を指名する。その後、その班員はくじ引きで決める。
 B手形方式
 紙にイラストを描いておく(子どもの数の半分用意する)。その紙を二つにザクザク切る。それをくじとして使い、子どもが自分の引いたくじのイラストの片方を探し、ペアをつくり席を決める。

 ほかにも、様々な方法があるだろう。調べてみると、席替え一つとっても奥が深い。同じメンバーで固まり過ぎないようにしたり、視力などに配慮したり、考慮することがたくさんあるようだ。

 学校や会社で自由席を導入することは、なかなか難しいかもしれないが、職場や職員室の席替えをしてみるくらいなら、気分が変わっておもしろいかもしれない。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの受付は終了しました。