- きょういくじん会議

今年4月にアメリカで発売された「iPad」。発売からわずか一ヶ月で100万台を売り上げたこの商品を、すでにご存知の方も多いことと思います。今月末からは日本での発売開始が予定されており、ますます人気に拍車がかかるiPadは、教育の現場でも活躍するかもしれません。
◎iPadで次世代型eラーニングを
2月4日のきょういくじん会議の記事でもお伝えしたように、iPadは教育の場での活躍が期待されている道具です。先月27日のマイコミジャーナルの記事によると、福岡県の博多高等学校では、教職員と生徒を対象として、iPad100台の無償貸与が決定されたそうです。同校は独自の教育スタイルの構築を目指しており、その一環として、今回iPadを導入した「次世代型eラーニング」の取り組みを決めたとのこと。
主な使用目的としては、教材の開発導入・情報の管理や共有・試験の実施などが検討されており、iPadの活用によって、学校現場に様々な利点がもたらされることが期待されているようです。
◎iPad使用の利点とは?
上記のように、その活躍が期待されているiPadですが、どんなところに、教育に役立つ利点があるのでしょうか?
利点は大きく二つ挙げられます。
一点目は、iPadが様々な機能を備えている点です。例えばアメリカで発売されたiPadには、電子書籍を閲覧するアプリケーションが搭載されています。博多高校では、この機能を利用する形で、新たに教材を開発したり、今ある教材を電子化することが検討されているそうです。また、表や文書を作成できる機能もあり、生徒がレポートを作成する際などにも役立ちます。電子端末で試験を行うことによって、採点から集計への手間を省くこともできます。
二点目は、小型の端末であるため、持ち運びがしやすい点です。教材や試験を電子化することができれば、校外学習の際にも重い荷物を持たずに済みますし、家に居ながらでも試験を受けることもできます。
授業をするための道具や場所に縛られることなく、自由に教育を行うことができるという点が、どうやら大きな魅力のようです。また同時に、博多高校では「生徒が最新の技術に触れること」自体もiPad使用の目的としているようです。
日本でのiPadの発売開始までは、まだ少し間がありますが、発売されれば、さらに教育の場で見かける機会も多くなるかもしれません。また、実際に使ってみて、教育のための道具としては相応しくないという面も出てくる可能性もあります。次々と生まれる新たな技術を追うことは大変ですが、どんな道具が教育にとって必要なのかを常に検討してゆく必要があるのかもしれません。
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