きょういくじん会議
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スカイツリーに思いよ届け―最近の修学旅行事情
kyoikujin
2010/6/18 掲載
東京スカイツリー 2010年 カレンダー

 東京の街並みを歩いていると、制服姿の中学生が、地図やガイドブックを片手に、周りを見渡しながら歩いている姿をちらほらと見かけます。誰もが青春の一ページとして経験する、修学旅行のシーズンを迎えているようです。
 さて、5月28日の朝日新聞の記事によると、修学旅行で東京を訪れた生徒たちが、東京スカイツリーに向かってある取り組みをしたそうです。その取り組みとは…

目指すは「世界一」

 この取り組みをしたのは、愛知県にある豊田市立高橋中学校の3年生245名。修学旅行最終日に、東京スカイツリーの近くにある小学校を訪問。校庭を借り、全員揃って、スカイツリーに向かって自作の詩を叫びました。
 高橋中学校の3年生と、スカイツリーとの共通点―それは「世界一になること」。世界一になろうと高く伸び続けるスカイツリーと、「世界一の学年になること」という学年目標を掲げる自分達とは同じだ。その思いから、今回の取り組みを行ったそうです。
 スカイツリーが建設中である今しかできない、貴重な経験。これからの人生の中で、旅行や仕事で東京を訪れ、そびえ立つスカイツリーを眺めるたびに、中学3年生のときに抱いた熱い思いを胸に呼び覚ますことでしょう。

修学旅行あれこれ

 ほかにも、特色のある修学旅行を行っている中学校は数々あります。
 修学旅行に合唱を取り入れているのは、山形県の寒河江市立陵東中学校。東京にある文京シビックホールを借りて、合唱を披露するのが修学旅行の恒例となっています。また、大阪府にある東大阪市立新喜多中学校の修学旅行では、佐賀県唐津市半田・宇木地区を訪れ、143人の中学3年生が39軒の民家に宿泊し、農村の生活を体験しました。
 このようなオリジナリティあふれる取り組みとまではいかなくても、昨今の修学旅行では、体験学習の要素が盛り込まれることが多いようです。財団法人全国修学旅行研究協会が行った調査によると、修学旅行に体験学習を取り入れた学校は、77.9パーセントにものぼるそうです。職場体験や自然環境体験、文化体験など、活動はさまざま。これらの活動を通して「修学旅行でしかできないこと」、「修学旅行を通して学ぶこと」を経験することが、最近の修学旅行によく見られる意義のようです。

 しかし修学旅行の意義はどうあれ、中学生にとっては、親元を離れて友達と旅をする―それだけで、楽しく忘れがたい経験になるのでしょうね…。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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