きょういくじん会議
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誰もが夢中になれる鬼ごっこが、スポーツに!
kyoikujin #93
2010/6/22 掲載
おにごっこだいすき (えほんのもり)

 幼い頃に誰もが親しむ日本の伝統的な子どもの外遊び、鬼ごっこ。高鬼、色鬼、氷鬼…あたりが全国共通でしょうか。地域によってさまざまなルールの鬼ごっこが存在しており、その数は100種類以上あるとも言われています。
 そんな鬼ごっこを、子どもたちの心身の成長を助ける健全な「スポーツ」として捉え直し、全国に普及させる試みが始まっています。

 今月、鬼ごっこを20年以上研究している「鬼ごっこ博士」こと羽崎泰男さんらによって「鬼ごっこ協会」が設立されるとのこと。昔ながらの鬼ごっこの継承とスポーツタイプの新型鬼ごっこの普及を目指し、ルール整備や大会の開催、研修による指導者の育成などを行っていくそうです。

スポーツ鬼ごっことは?

 まず、鬼ごっこですから特別な道具は必要としません。簡単なスポーツ(遊び)なので、どんな子でも気軽に参加でき、走る、曲がる、止まるなどさまざまな動きの中で体力が鍛えられます。また、戦略が必要になるため駆け引きの面白さも知ることができます。
 そして、スポーツであるからには、必然と勝ち負けがつきます。そうなれば、子どもたちはどうすれば勝てるのか、ということを考えるようになり、声をかけあったりチーム戦術を一緒に考えたりするうちに、チーム間・世代間を越えた交流の機会が生まれ、コミュニケーション能力の向上も期待できるのです。

 鬼ごっこ協会の羽崎さんは、チーム対戦型で宝を奪い合って勝敗を決めるスポーツタイプの「宝取り鬼ごっこ」を既に考案。児童施設などで試してきており、その可能性に手ごたえを感じているようです。

鬼ゴッターになろう

 日本スポーツ鬼ごっこ普及推進委員会のホームページでは、そんなスポーツ鬼ごっこを各地で行う選手兼サポーターである「鬼ゴッター」を募集中。Twitterとも連動しており、トップページには400人を超える全国の鬼ゴッターたちのつぶやきが流れています。ここから鬼ゴッターの輪が広がり、いつか新しい鬼ごっこが生み出されたり、世界で鬼ごっこが知られるようになる日が来るかもしれませんね。

 7月18日には、神奈川県相模原市内で協会設立の記念イベントが開かれます。将来は全国大会も視野に入れているとのこと。羽崎さんいわく「鬼ごっこをオリンピックへ、も夢ではない」のです!

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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