きょういくじん会議
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この夏は研究会にGO! やる気と元気をアップする夏に
kyoikujin
2010/8/2 掲載

 先日の土曜日、第2回小学校全国国語教育研究大会が開催されました。今年のテーマは「本や文章を活用した読書活動の課題と授業方法」。今年、2010年が国民読書年であり、また学習指導要領移行の最後の年でもあることから、新指導要領で特に重視されている言語活動のなかでも、読書活動についての取り組みについての議論となりました。

実践報告のパネルディスカッションにはヒントが満載!

 今大会、個人的にもっとも身を乗り出したのは実践者報告によるパネルディスカッション。「読書活動の授業の方法的課題と展開―国語科授業で本を活用する―」と題して、3人の先生方による授業と本をリンクさせた魅力的な実践が報告されました。
 実は、このパネルディスカッションの前には、参加者による教材研究のワークアウトが行われました。少人数グループで、教材を読んで実際の学習指導案を作成するというものです。授業と本とをいかに結びつけるのか、どのように本を読む目的意識を育てる授業づくりをするのか、ということにとても苦慮しました。子どもたちの机の上に、常に書物が置かれているような国語の授業とはどのようにつくるのか、という本質的な命題と、真正面から向き合ったワークアウトとなりました。
 このようにして、実際に自分たちで行いその難しさを体感していただけに、パネリストの先生方の実践された授業での導入や意識付けのための手順はなるほどと思うことばかり。はからずも、学ぶ動機付けということも、身をもって体験することとなりました。

全国各地から先生方が集結―先生たちのアツい夏

 こうした学会に参加して毎回思うのは、先生方のモチベーションがとても高いということ。夏休みを利用して、はるばる遠方からいらしていた方も多く見られました。(今回の大会には、北は北海道から南は鹿児島まで、実に350人もの先生方が参加されたとのこと!)私は教師ではないですが、やる気に満ち溢れた先生方に囲まれていると、日本の教育の未来は明るいと感じられます。

研究会・学会のススメ

 日々の業務では、雑務に追われてなかなか教材研究ができない、ということもあるかもしれません。でも、ひとたび研究会という場に参加すれば、志を同じくする先生たちに刺激されること間違いなし。ぜひ、夏休みに研究会や学会などのイベントに参加されてみてはいかがでしょうか? 教育系出版社のホームページなどには、研究会一覧などの情報を載せているところも多いので、きっと興味のある研究会がみつかると思います。
 また、懇親会に参加して、気になった発表者の先生とお話できるのもこれまた楽しいもの。基本的に、研究発表の時間は短いので、全体の場ではできなかった質問に、マンツーマンで答えてくださいます。ちょっぴりアルコールが入っていることが多いので、和やかな雰囲気(?)で気さくにお話してくださるのも嬉しい限り。もちろん、懇親会は希望参加なので、会の後は付近を散策してその土地ならではのおいしいものを食べて帰ってくるというのもオススメです。

 先生たちが研究会でエネルギーを充電し、そのパワーが子どもたちに伝わっていく…先生も子どもも元気にする研究会、この夏のイベントに加えてみてはいかがでしょうか。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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