きょういくじん会議
まじめなニュースからやわらかネタまで、教育のことならなんでも取り上げる読者参加型サイト
「ねぶた」ってどんな意味? 「祭り」にまつわる語源に迫る
kyoikujin
2010/9/14 掲載
みちのく津軽の祭り 熱舞台 〜青森ねぶた・弘前ねぷた・五所川原立佞武多てのひら楽習(がくしゅう)シリーズ

 夏祭りシーズンが終わり、秋祭りシーズンが到来するこの時期、近所のお祭りや有名なお祭りに足を運んだ方、これから運ぼうと思われている方がたくさんいらっしゃることと思います。
 今日はお祭りにちなんだ言葉の語源に迫り、ちょっと違った角度からお祭りを楽しんでみたいと思います。

掛け声の語源は?

 花火が上がる際にかける「たまやー!」「かぎやー!」の掛け声が、江戸時代の花火師の屋号「玉屋」と「鍵屋」に由来しているという話は、ご存知の方も多いのではないでしょうか。(その後、「玉屋」は不慮の失火により江戸所払いとなってしまいましたが、「鍵屋」は現在も残っています。)
 では、その他の掛け声はどうなのでしょうか?
 お祭りでお神輿を担ぐ際によく聞かれる「ワッショイ!」の掛け声。この語源には諸説あるようですが、有力な説の一つに、「和背負い」(和を背負う)から来ているという説があるそうです。
 また、ねぶた祭りで聞かれる「ラッセ ラッセ!」という掛け声は、「ろうそく(昔のねぶたはろうそくで明かりをともしていたそうです。)のお代や運行者たちに配られるお酒代をください」という意味合いの「出せ」が語源になっているのだとか。
 お祭りの雰囲気に乗せられて思わず口にしてしまう掛け声ですが、その語源をたどってみると、声に深みが出るかもしれませんね。

「ねぶた」って何?

 ところで、先に挙げた夏のお祭りの代表格、青森市の「ねぶた祭り」弘前市の「ねぷた祭り」。この「ねぶた(ねぷた)」とは一体何なのでしょうか?
 「ねぶた(ねぷた)祭り」の歴史は、江戸時代まで遡ります。七夕の頃に行われる「眠り流し」と呼ばれる睡魔を追い払うための行事が元となり発展したのだとか。
 そこで、祭りの名称は、「眠り流し」→「ねむた流し」→「ねむた」と訛り、「ねぶた(ねぷた)」となったとされています。
 ちなみに秋田市の「竿灯まつり」も、この「眠り流し」が祭りの由来となっているのだそうです。お祭りの由来を辿ってみると、異なるお祭り同士が意外にもつながっている、ということもあるのですね。

 みなさんも、「伝統文化」の学習の一環として、お祭りを取り上げてみてはいかがでしょうか? お祭りや町の歴史、言葉の由来など、お祭りには、楽しく学習できるエッセンスがたくさん詰まっているようですよ。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの受付は終了しました。