きょういくじん会議
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地方自治は民主主義の学校? 改革が進む地方議会!
kyoikujin
2010/9/15 掲載
地方議会 その現実と「改革」の方向

 10日の読売新聞の記事によると、千葉県流山市の市議会で、高機能携帯電話(スマートフォン)を使った議会の採決(賛成か反対かを表明すること)が行われたそうです。これは全国でも初の試みということで、慣れていない議員が使い方に戸惑った場面もあったようです。このシステムは、議案に対する議員の賛否が公開される、導入にかかる費用も安く済む、という利点があり、今後全国の自治体に広まっていくのか注目してゆきたいところです。

 地方自治といってもほとんどの人にとってはあまり関心がないというのが正直なところかもしれません。大阪府の橋下知事や、宮崎県の東国原知事、千葉県の森田知事など、一時期、タレント知事ブームが話題になったことはありましたが、その政策に注目するというよりも、パフォーマンスなどに注目が集まっていました。また、地方議会に関しても、鹿児島県阿久根市や愛知県名古屋市など、市長と議会の対立といった構図での話題が先行しがちでした。本来であれば、市民の生活に密着していなければならないにもかかわらず、今ひとつ存在感がなく、住民に開かれた議会とはなかなかいえないのが正直なところだったかもしれません。その原因は、議会からきちんと情報を発信していなかったという点も挙げられると思います。
 その点、流山市では全国に先駆けて委員会の様子を動画配信サービスで生中継したり、議会についても配信を行なったりするなど開かれた議会を目指し、さまざまな工夫を凝らしています。また、流山版事業仕分けの様子も動画で生中継し、400人以上の人が視聴したようです。住民サービスと言う面でも、8月26日の読売新聞の記事でも紹介されていましたが、図書館で音楽の無料配信を開始するなど、サービスの向上に努めています。
 地方議会は、住民の生活に密接に関係していることについて話し合っている議会です。自分の住む町がどのように変わっていくか、どのような方法で変えられるのか、ひいては民主主義の仕組みについて学べる場でもあります。一度、自分の住む町でどんなことが話し合われているのか、議会を覗いてみるのはいかがでしょうか。新たな発見があるかもしれませんね。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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