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今年は10倍? 花粉症の季節がやってきた!
kyoikujin
2011/2/2 掲載
あなたの知らない 花粉症の治し方

 毎年、この時期がやってくると憂鬱になる方も多いのではないでしょうか。1月28日の読売新聞の記事によると、去年の猛暑の影響で、今年の花粉の飛散量は東海地方や近畿地方の一部では例年の10倍、東北から近畿地方にかけても、1.2倍から2.5倍になる、とのことで、花粉症の方にとってはつらい時期が続くことになりそうです。

 花粉症は日本の国民病ともいわれ、5人に1人が花粉症になっているとも推計されています。花粉症による経済損失は労働生産性の低下、レジャーなど外出の自粛などで、合計7000億円にも及ぶ、という調査結果もあるようで、個人だけでなく行政での対策も進められているようです。

個人向けのサービス

 個人でできる対策としては、早めに薬を飲み始めたり、マスクをつけたり、花粉を家に持ち込まないようにしたり、と皆さんさまざまな対策をしていることと思いますが、そのための手助けとして、日本気象協会では、2011年スギ花粉前線予測花粉飛散メッシュ(関東)を、また、環境省では、環境省花粉観測システム(愛称:はなこさん)による情報提供をおこなっており、花粉の飛散のピークをむかえる前に対策を講じたり、その日の飛散の状況をみて注意したりすることができるようになっています。
 首都圏の花粉のピークは、3月上旬ごろとの予測が出ていますが、飛散の状況に注意を払って、しっかりと対策をたてたいですね。

国や県の取り組み

 また、花粉症の対策として、国や県でもさまざまな取り組みが進められているようです。花粉症対策には、まず飛んでいる花粉の量を減らそう、ということで1月31日の読売新聞の記事によると、千葉県農林総合研究センター森林研究所では、花粉の飛散量が少ないヒノキの開発に取り組んでいるとのこと。飛散量を2,3割に抑えられる新品種の種子の供給を、2018年ごろには開始できるとのことですので期待したいですね。
 また、国有林を管理する林野庁では、スギの人工林を伐採し、その後、植林などの人の手を加えず、広葉樹林などの自然の植生に戻す事業をおこなっています。ブナやミズナラなどの広葉樹林が増えることで、クマのえさとなるどんぐりを増やし、クマが人里に下りてこないようにもなり、花粉症対策と合わせて、一石二鳥の効果となることが期待されています。

 このようなさまざまな対策が効を奏せば、10年後、20年後には花粉症がなくなっているかもしれないですね。いつかマスクを手放せる日を信じて、花粉症の時期を乗り切っていきたいですね。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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