- きょういくじん会議
昨年末から全国各地で広がった「タイガーマスク運動」だが、1月12日の産経新聞の記事にあるように、善意の贈り物が、贈り方によっては遺失物扱いになってしまう可能性があるという。
施設にきちんと物が届けられることはもちろんであるが、施設側が本当に必要としている物を贈って喜んでもらいたい・・・。そんな贈り手の気持ちを生かす取り組みがある。
児童養護施設の現状
これまで、児童養護施設の存在は知っていても、子どもたちがそこでどのような生活をしているか、考えたことがない人は多いのではないだろうか。2月3日のきょういくじん会議でも取り上げているように、この一連のタイガーマスク運動によって、児童養護施設への関心が高まっている。
全国児童養護施設協議会によると、全国には575の児童養護施設(平成21年時点)に、約3万1千人の子どもたちが生活しているとのこと。最も少ない香川県と島根県で3施設、最も多い東京都では57施設がある。
児童養護施設で必要とされているもの
それでは、児童養護施設で必要とされているものには、どのようなものがあるのだろうか? ニュースで取り上げられている贈り物の多くは、ランドセルや文房具、現金などである。もちろん、小学校新入学児童がいる場合には、その分のランドセルが必要にはなるだろうが、それも、「入学する児童が何人いるか」「男の子と女の子は何人ずついるか」などによって、ランドセルの数や色も異なるのではないだろうか?
そのような、「寄付したいが、施設側はどんな物を必要としているのか?」という慈善の気持ちを施設側とマッチングしてくれるのが、今回取り上げるサイト、「お願いタイガー!」だ。
寄付情報のマッチング
この「お願いタイガー!」は、国内の児童養護施設や老人福祉施設等が必要としている物品を情報として公開し、その情報をもとに寄付したい人が物品や寄付金を施設に直接贈る、需要と供給をマッチングさせるためのサイトである。単に物品や寄付金を募るだけでなく、ボランティアを必要としている施設の情報も公開されている。
必要な物品も施設によって様々である。「カラーボックス・衣装ケース」等、贈り物として考えつかないようなものでも、多くの人が暮らす施設では重宝してもらえるようである。また、「ジグソーパズル」や「絵本」等の身近にある中古品でも快く受け取ってもらえそうである。
「自分もタイガーマスク運動に参加したいけど、何をどこに送ればいいの?」と考えているあなた。サイト情報をもとに、あなたの自宅でも不必要になって眠っているものがないか、探してみてはいかがだろうか。
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