ＣＮＮの記事によると、手の人差し指と薬指を比較して、薬指の方が長い子どもは数学、そうでない子どもは言語能力のテストで良い結果を出す傾向があるという研究結果が報告されたとのこと。

　人差し指と薬指の長さについては、男性は薬指の方が長く、女性は薬指と人差し指の長さが同じか、薬指の方が短いのが一般的とされる。これについては、胎児期に男性ホルモンの一種であるテストステロンを多く浴びると薬指が長くなり、女性ホルモンの一種であるエストロゲンを多く浴びると人差し指が長くなるためとの説がある一方で、胎児期の環境より遺伝的な影響の方が大きいという研究結果もある。

　人差し指と薬指の長さの違いは、性格や運動能力などさまざまな特徴に関連付けられることがこれまでわかっており、薬指が人差し指より長い女性は、陸上競技やテニスといった走ることが重要なスポーツで良い成績を残す傾向があったり、薬指が人差し指より長い男性ほど性格が暴力的になったりするなどの研究結果がある。

　指の長さで数学的能力と言語能力のどちらが生まれつき得意かわかってしまうという今回の研究結果。自分の指を眺めて研究結果と比較して楽しむ分には良いが、先日の「女性は数学が苦手」に新説−シカゴ大研究結果という記事のように、子どもの心理に悪影響を及ぼしてしまっては問題だ。子どもの可能性を狭めることなく、適性に応じた効果的な指導につながるような研究が期待される。