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安倍首相辞任の衝撃―揺れる教育再生会議の行方
kyoikujin
2007/9/14 掲載

 12日、突然発表された安倍首相の辞任。教育再生は安倍政権の最重要課題の一つとして位置づけられていただけに、その推進役を担ってきた教育再生会議の今後の動向に注目が集まっている。

 教育再生会議は平成18年10月10日、教育再生を政権の最重要課題とする安倍首相のトップダウンで設置が決まった。世論の反発を受けて提言見送りになった「親学」や野依座長の塾禁止発言など、物議を醸すことも多かった同会議だが、安倍首相の強い後押しを受けて平成19年1月24日に第一次報告、続いて平成19年6月1日に第二次報告をとりまとめ、次期指導要領改訂に向けて大きな影響を与えることになった。

 12月に予定されていた第三次報告では、下記の11点が検討課題として挙げられていた。

  1. 学校、教育委員会の第三者評価制度
  2. 教員養成、教員採用など教員の資質向上
  3. 6−3−3−4制の在り方
  4. 「教育院(仮称)」構想
  5. 小学校での英語教育の在り方
  6. 省庁総がかりで、子供の教育と成長発達を保障する体制の在り方
  7. 教育バウチャー制
  8. 学校の適正配置など、効率的な予算配分の在り方
  9. 育児支援や幼児教育の在り方
  10. 大学入試の抜本的改革
  11. 大学学部教育の在り方、大学・大学院の教育と研究の在り方、及び財政支援の在り方

 特に、教育バウチャー制度、6-3-3-4制の在り方は第三次報告の目玉と見られていた。しかし、12日の読売新聞の記事によると、第三次報告に向けて開催された12日の合同分科会では、課題を検討するどころか、存続自体が困難との見方が相次いで示されたとのこと。また、同記事で伊吹文部科学相が、再生会議は不要との見方を示したことを報じるなど、逆風は強いようだ。

 もともと、文部科学省との折り合いの悪さを危惧する声が多かっただけに、会議自体の廃止にまで至るかは不透明だが、影響力の低下は免れない情勢のようだ。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
2件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2007/9/14 17:34:29
    福田さんが有力らしいですが、彼は外務畑で教育にはあまり関心なさそうですね。
    文科省としてはトップダウンで引っ掻き回されることなく、ようやく落ち着いて指導要領改訂を進められるかも・・・?
    • 2
    • 名無しさん
    • 2007/9/20 10:13:50
    万が一、年度内に解散総選挙で民主政権誕生なんてことになったら、指導要領はどうなるんでしょうかね。
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