新聞各紙の報道によると、先月30日、千葉景子法相が「早ければ来年の通常国会に選択的夫婦別姓法案を提出する」との意向を示したようだ。
民主党の政策集では、選択的夫婦別姓を導入する理由として以下のように述べている。
仕事上の事情から結婚前の姓を名乗り続けたい、生来の姓を自己のアイデンティティと感じるなどのさまざまな理由で夫婦別姓を望む人が選択できる制度を求める声が若い世代を中心に増えています。
総理府広報室による世論調査(2006年実施)では、婚姻にともない姓が変わることについて「何らかの不便を生ずることがあると思う」と答えた人が46.3%、そのうち「婚姻をしても,仕事の上で不便を生じないようにした方がよい」と答えた人の割合が62.7%となっている。
一方、「不便を生じないようにした方がよい」とした人のなかでは「仕事の上で通称を使うことができれば,不便を生じないで済むと思う」が54.9%,「仕事の上で通称を使うことができても,それだけでは,対処しきれない不便があると思う」が41.3%となっている。国民の大多数が夫婦別姓を求めている訳ではないものの、一定の人が夫婦別姓を望んでいることは事実といえそうだ。
ここで気になるのは、子どもの姓はどうなるのかということだろう。兄弟で姓が違うといったことも今後はありえるのだろうか。平成8年に一度法務省法制審議会がまとめた民法改正案には以下のようにあるが、今後実際に提出される法案がどのように定めるのかは不明。
夫婦が各自の婚姻前の氏を称する旨の定めをするときは、夫婦は、婚姻の際に、夫又は妻の氏を子が称する氏として定めなければならないものとする。
鳩山首相は千葉法相の法案提出発言をうけて「まだその段階ではない」と述べているようだが、選択的夫婦別姓の導入は民主党の政策集にも掲げられているだけに、今後のゆくえが注目される。
- 家族法に関する世論調査(1996年実施)
http://www8.cao.go.jp/survey/h08/family.html - 選択的夫婦別氏制度に関する世論調査(2001年実施)
http://www8.cao.go.jp/survey/h13/fuufu/ - 家族の法制に関する世論調査(2006年実施)
http://www8.cao.go.jp/survey/h18/h18-kazoku/index.html
先進国で選択的夫婦別姓が導入されていないのは日本だけともやってましたが、外国では子供の苗字はどうなっているのでしょうか・・・?
冠婚葬祭が非常に困りそうです。
お墓とかどうするんですかね。