- 野中流!学級経営&授業術
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つまずき場面
子供たちの言葉づかいが悪く、それが原因でケンカもよく起こります。言葉づかいを直していく方法はありませんか?
1 考えられるつまずきの原因
クラスが「群れ」(「集団」になれない)のままの状態にある時の特徴の1つが、この「言葉づかい」の悪さです。私は「エ音」と言っています。言葉の終わりが「○○○え〜」となります。「うるせえ〜」「死ねえ〜」「うぜえ〜」…という「エ音」が飛び交います。この「エ音」はコミュニケーションを遮断する言葉ですので、しょっちゅうクラスでもめごとが起こります。
クラスでは、この言葉を退治していく試みをしなくてはならないのです。クラスがまとまっていくための鉄則です。
私が指導した初任者のクラス(4年生)でも、最初この言葉が原因でよくもめごとが起こりました。私が助言したことは、以下のことでした。
2 対応法
その1 学級会で話し合いをする!
教師が言葉づかいを注意しても、ほとんど効き目はありません。それよりも、学級会で話し合うテーマに取り上げます。子供たちに「幸せ言葉」(言われてうれしくなる言葉)、「不幸言葉」(言われて嫌な気持ちになる言葉)をあげさせます。
このようにあげたとき、初めて子供たちは自分の日頃の言葉が人を嫌な思いにさせていることに気づくのです。
そして「不幸言葉」をどうしてなくしていこうかと話し合います。
その2 クラスの目標として取り組む
学級会で話し合っただけではいずれ「不幸言葉」は復活していきます。
クラスの目標としてしばらく取り組まなければいけません。
初任の4年生のクラスでは、「不幸言葉のないクラスを作ろう」という目標を掲げて取り組みました。(『新卒教師時代を生き抜く学級づくり3原則』明治図書参照)
私が提唱している「目標達成法」での取り組みです。
その結果、1週間ぐらいで「不幸言葉」は少なくなり、もめごともぐっと少なくなりました。
このクラスはこれがきっかけで1つの関門を乗り越えた感じになりました。
3 今回のポイント
言葉づかいの悪さは、まず子供たちの自覚を促すところから始めていくことが必要です。そして、その言葉を「不幸言葉」と名付けて、「不幸言葉」の退治をしていく取り組みをしなくてはなりません。