- 給食・掃除のシステム&アイデア
- 学級経営
学級や子どもの実態に応じて
学級の中には、体が大きい子もいれば、小さい子もいます。大きい子はしっかり食べますが、小さい子はやはり食が細いことが多いものです。
また現実的に、好き嫌いがまったくないという子の方が珍しく、子どものころ嫌いだったものが大人になると好きになった、という経験は多くの先生がされていることでしょう。
こういった実態を無視して、学級全員に給食を同じように同じ量だけ食べさせようということには無理があります。
「残食ゼロ」を目標に食育に取り組んでいる学級や学校もあると思いますが、その陰で、昼休みや掃除時間まで一人残されて給食を食べている子どもがいるような事態は避けなければいけません。
無駄を出さないためのシステム
とはいえ、命をいただいてつくられている給食が無駄にならないように、最大限の努力をさせたいものです。
そのために、以下のようなシステムやアイデアを取り入れます。
●「きらいなものもひと口は食べよう」
これを給食の学級目標にして、アレルギーで食べられないものを除き、どんなものも必ず全員に配膳するようにします。
●量の調節は自己申告制
配膳の段階で「多め」「少なめ」を自己申告させるようにします。
もちろん、度を超えた調節は認められませんし、いったん配膳したものを人にあげることもNGです。
●おかわりする子への指導
基本的には残らないように配膳させますが、調節で残りが出た場合や欠席者の余りが出た場合などはおかわりに回します。
教師としては、食べられない子の方にどうしても目が向きがちですが、おかわりをする子は早食いのことが多く、肥満気味の子も少なくありません。ですから、おかわり自体は認めつつも、「よく噛んでゆっくり食べるように」という指導は忘れないようにしたいものです。
●時間を意識させる
無理のない範囲で、決められた時間の中で食べられるようにすることも、大切な給食指導の1つです。
ただし、1年生のはじめのころは時計が読めない子も大勢いるので、下の写真のように、教室の時計に「いただきます(12時30分)」と「ごちそうさまでした(12時50分)」がいつなのかをわかりやすく示しておくことをおすすめします。