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愛着と絆(きずな)、そして子どものこころの発達 -親と子の関係性が子どものこころと行動に与える影響-
開催地域
神奈川県
日程
2016/1/30
主催
神奈川LD協会(公益社団法人神奈川学習障害教育研究協会)
講師
宮本信也先生(筑波大学特別支援教育研究センター長・人間系・教授・小児科医)
参加対象
幼児・保育/小学校/中学校
ジャンル
特別支援教育/生活指導・進路指導/指導方法・授業研究
1月30日(土) ★セミナーコード901★ / 研修室121−123(12階) 

愛着と絆(きずな)、そして子どものこころの発達
          -親と子の関係性が子どものこころと行動に与える影響-
                 

10:00-11:15 講義1 こころの発達
11:30-12:45 講義2 愛着障害の基本的な理解
13:45-15:00 講義3 愛着障害から生じるこころと行動の問題
15:15-16:30 講義4 親と子どもの関係とこころの問題への対応

Invited Speaker 宮本信也先生(筑波大学特別支援教育研究センター長・人間系・教授・小児科医)

宮本先生からのメッセージ
 愛着とは、もともとは、ほ乳類の子どもが母親に密着する状態を意味して使われたと言われていますが、今では、子どもと親、特に母親との間につくられる強い情緒的なつながり感を指す用語として使われることが多くなっています。愛着行動は、子どもから親に向かって発せられる行動であり、親への接近や親を自分に引き寄せる働きを持ち、結果として安全感・安心感を確保・維持しようとする機能を持ちます。子からの愛着行動に親が適切に応答することで愛着が形成されていくと考えられています。

 絆(ボンディング)とは、親から子に向かう気持ちを言い、子どもに対する肯定的な気持ちや認識、子どもへ近づきたい・関わりたい・世話をしたいと思う欲求などが含まれます。したがって、愛着行動への応答で生じるものではなく、親に自発的に生じる情動や感情といえます。しかし、一方で絆は、愛着行動への親の応答行動に強く影響を与えますので、結果として愛着形成に大きく関連することになります。

 子どもは、絶対的な安心感・安全感があってこそ、周囲への自発的で積極的な探索行動が生まれ、適切なやりとりを学んでいくことができます。絶対的な安心感は、愛着形成が適切にできていることで生まれます。ですから、愛着は、子どもの健全なこころの発達に不可欠なものといえるでしょう。

 今回のこのセミナーでは、愛着と絆についての概念の理解、子どものこころの発達、そして、愛着形成が阻害されたときに生じやすいこころと行動の問題について、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。


【宮本信也先生のプロフィール】
青森県弘前市出身。金沢大学医学部卒業。医学博士。自治医科大学医学部小児科入局、同小児科助手、講師を経て、筑波大学心身障害学系助教授、現在に至る。専門は、発達行動小児科学。子ども虐待への対応、高機能自閉症への対応、小児心身症への対応の3つを中心に臨床研究活動を展開している。趣味は、山歩きと日本各地の銘酒巡り。「アスペルガー症候群・高機能自閉症の本−じょうずなつきあい方がわかる(主婦の友社)」など著書・論文多数。

【主な対象者】
乳幼児〜高校生・成人にかかわる支援者・専門家。保育士・幼稚園教諭・療育機関等で働く専門職、学齢期にかかわる小学校・中学校・高等学校・特別支援学校・大学の教員・特別支援教育コーディネーター・スクールカウンセラー・管理職等、教育委員会で学校教育等に従事する教育職、教育センター・相談センター等に勤務する心理士、その他、愛着(アタッチメント)の障害や親子関係に関心のある支援者。

※申込方法等の詳細については、当協会HPをご覧下さい。
http://www.246.ne.jp/~kanald/