- 菊池道場の価値語録
- 学級経営
今年度も終わりに近づき、卒業式の練習も始まる頃となりました。なんとなく、1年が終わる慌ただしさが学校を包む頃ではないでしょうか。
先生方が子どもたちに語りかけているのを聞いていると、「価値語」という言葉を知らない先生方が、「きりかえスピード」とか「1秒で手を挙げる」とか「話を聞くときには、手に物は持たない」といった様々な言葉で、子どもをプラスの方向に導こうと語りかけておられます。これは、ベテランの先生でも新任の先生でも同じです。このような言葉を菊池先生は「価値語」といわれています。この「価値語」をたくさん使って子どもたちに多くの言葉を植林していきましょう。まずは先生がどしどし使って、その言葉の意味を説明し目指す姿を示しながら価値語で語っていきましょう。
足元を見ればやる気がわかる
しっかり両足を床につけて、きちんと椅子に座り、話している人の方を向いている姿を見ると、学習に取り組む真剣さがうかがえます。
いつもきちんとした靴を履いている人は、普段の生活もきちんとしている人だなと思ってもらえます。しっかり友達の話を聞こうとしている人は、必ず正対して話を聞いています。当然足先も友達の方を向いていないと不自然な姿勢になり、聞くことに集中できません。このように正対して足先まで発表者の方に向いている児童を見つけたときには、すかざず「正対して話を聞いているね。話している人の方につま先まで向いている。足元を見ればやる気がわかるね」といってほめましょう。
辞書と友達になろう
文章を書くときや学習しているときに、疑問に思うことがあったらさっと辞書を取り出して引きます。そのためには、常に辞書を横に置いて学習を進めましょう。
国語の授業に限らず、どの授業の中でもわからない言葉が出てきます。そのとき子どもたちがどうするのか見ていると、後ろの辞書が置いてあるところに行き辞書を引く子、机の横の袋から辞書を取り出して引く子、先生や友達に聞く子、何もしようとしない子と様々です。
そんなとき、辞書が横にあるとどうでしょう。素早く引くことができ、友達や先生に聞かなくても解決できてしまいます。辞書は、知識の宝庫です。このような辞書と友達にならないのは、たくさんの知識を捨てることになります。この宝の山が横にあると素早く辞書引きができ、引いて得た答えは自分の宝になります。このように、引けば引くほど知識を増やしてくれる辞書と友達にならないのはもったいないですね。
「ま行」の言葉で答えない
夢を語っているとき、「マジで」「見えてないだろ」「無理」「むいていない」「めんどくさい」などの「ま行」の言葉を聞くと、夢に向かって頑張ろうとしていても、へこんでしまいます。この場面に限らず、このような言葉は使いません。
ドリームマップづくりをしているとき、友達と夢を語り合う場面がありました。そのとき、ある児童が友達に夢を語っていました。それを聞いた児童が、「そんなの無理よ、できるわけないよ」と、夢を一生懸命語っている児童に否定的な言葉をかけていました。それを聞いた児童は、完全にへこんでしまいました。このようなときに限らず、普段でも友達に言葉をかけるときには、相手がへこんでしまう「ま行」の言葉をかけるより、「素晴らしい」「いける」「素敵」などの、よし頑張ろうと思える言葉をかけましよう。