発達障がいの子ども理解で、クラスが変わった!
生活指導 2012年1月号
『生活指導』2012年1月号の特集は、「子どもの変化と集団づくり―発達障がいの子ども理解がもたらしたもの―」。船越先生によれば、文部科学省の調査では、教室のなかの6%の子どもが、LD(学習障がい)、ADHD(注意欠陥多動性障がい)、高機能自閉症・アスペルガー症候群などの発達障がいを抱えているとのこと。そうした子どもたちにどのように働きかけていったらよいのか、悩まれている先生も多いのではないでしょうか。
山口先生の実践からは、発達障がいの子どもは、ただただクラスに受け入れられるだけの存在ではなく、クラスを変えるファクターになるということが読み取れます。障がいのあるなしに関わらず、子どもにとっては他者を尊重して認め合うことが、互いの存在価値を高め合うことにもなったのでしょう。一方で、この実践への分析論文では、教師の子どもへの関わりが適切であったのか、子どもの関わり方はむしろ自立課題ではなかったかといった、鋭い意見も述べられています。誌面をたっぷり使った臨場感あふれるレポートは、同じような状況で集団づくりに悩んでいる先生に、エールとヒントを与えてくれるように思います。