今回は北村明裕先生に、新刊『子ども熱中!中学社会「活用・探究力」書き込み習得ワーク47』について伺いました。
―本書は子どもが熱中する教材・ワークが満載の1冊となっていますが、子どもに授業に熱中させるためには、どのような教材選びと工夫が必要でしょうか?
よのなかの動きに敏感にアンテナをはり、自分自身が「へー」とか「なるほど」と感じる心を大切にしています。自分が「面白い」と感じたことを同じ感覚で生徒に伝えたいと考えています。子どもの思考の流れを予想し、教材提示の手順を工夫すると子どもはさらに熱中します。統計資料もじっくり眺めて、いろいろなものと結びつけて考えると意外な発見があります。それをどう加工し、どう見せるかも大切なポイントです。
―本書は左ページがワークシート、右ページが授業の流れの見開き2ページ構成で、右ページの解説部分には、「指導場面」という形で教師と生徒のやりとり・対話を具体的に入れる形で提案されています。このねらい・活用のポイントについて教えて下さい。
初任者や経験のある先生でも「指導場面」を見れば授業をイメージできるようにしました。実践の多くは実際に授業で行っているので、ワークシートを配布し、「指導場面」の発問どおりに授業を進めていけば、同じような展開が期待できます。もちろん、使用される先生が一部を変更し、自分のやりやすい授業に変えていただければ、さらに魅力ある授業になるはずです。
―本書には、討論、○×クイズ、ランキング、作図、色塗り、グラフづくり、ロールプレイなど様々な手法を取り入れた実践が紹介されています。これらの手法を取り入れる際のポイントについて教えてください。
手法は教材や学習内容とセットで考えます。学習内容に興味をもたせるためにはどういう活動をさせればよいか。また、そのためにはどんな教材が必要かを常に考えています。教科書や資料集に掲載されている資料を基本とした授業でも、そこに少しだけ別の教材や手法を組み合わせて見せ方を工夫すれば、生徒の関心を十分にひくことができます。
―最後に、読者の先生方へメッセージをお願いします。
「最近、授業がマンネリで生徒がつまらなそうにしているな」とか「板書と説明ばかりの授業から抜け出したい」と考えている先生方に、気軽に読んで実践していただけるものを提案しました。教材や授業手法だけでも新たな発見があるはずです。手にとって使っていただければ、楽しみながら学習内容の本質に迫る子どもの活動や真剣な表情で考える子どもの姿が見られるはずです。
(構成:及川)
コメントの一覧
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- 松陰
- 2012/4/28 20:24:14
本書はわかりやすく、明日すぐに実践できるネタが満載である。授業の実践書を手に取るとやたら文章が多く読むのが嫌になるものが多く。理論的な部分も大切だが日常の実践には気軽に使えるものがほしい。本書をみれば「この授業をやってみよう。」という気になる。本書のような実践書が欲しかった。
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