著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
大変なことも多い教師の仕事。だからこそ見通しをもって着実に!
東京女子体育大学・同短期大学教授/藤村学園常任理事田中 洋一
2015/3/26 掲載
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 今回は田中洋一先生に、新刊『仕事術サポートBOOKS 若い先生のための 小学校教師の仕事 ガイドブック』について伺いました。

田中 洋一たなか よういち

東京女子体育大学・同短期大学教授 藤村学園常任理事
公立中学校教諭、教育委員会指導主事・指導室長を経て現職。その間、中央教育審議会専門委員、学習指導要領中学校国語作成協力者、評価規準・評価方法の改善に関する調査研究協力者会議主査、光村図書小・中学校国語教科書編集委員などを歴任。主な著書に、『小学校 古典指導の基礎・基本』『観点別学習状況の評価規準と判定基準 小学校国語』(以上図書文化)『小学校「古典の扉をひらく」授業アイデア24』『小学校国語 思考力・活用力を育てる説明文プラスワン教材 比べ読みの授業プラン』(以上明治図書)等がある。

―若い先生向けにこのような書籍を編まれたきっかけを教えてください。

 学校の先生になりたいという夢をもって勉強している人はたくさんいます。しかし、教員採用試験という難関を突破し、念願かなって教師生活をスタートさせても、その道は決して平坦ではありません。
 充実した授業で学力を伸ばすこと、一人一人の児童の気持ちに寄り添うこと、学校という組織で着実に責任を果たすこと、どれをとっても簡単なことではありません。人を育てるというやりがいのある仕事だからこそ、仕事の内容に精通し、プロとしての腕を磨かなければならないのです。本書は、読者の方が優秀な先生になることを支援するために書きました。

―本書では全部で59の項目について、それぞれが見開きでわかりやすくまとめられています。活用のポイントを教えてください。

 日頃から、暇なときにパラパラとページをめくってください。教師としてのコツが随所に書かれています。日常的な先生方のスキルアップに役立ててください。
 また、困ったときには目次から該当部分を探して読んでください。目の前の課題を解決するために、最も大切なことがらが書かれているはずです。

―書名には「若い先生のための」とありますが、これからまさに教壇に立つ新採用の先生に特に読んでいただきたい項目はどれでしょうか?

 全部の項目です。学校の先生の意識すべき項目は59どころの数ではありませんが、中でも最も先生方に理解してもらいたいことを網羅しています。新採用の方だけでなく、経験年数の少ない発展途上の先生方にはぜひ読んでいただきたいと思います。

―最後に、新年度を迎える読者の先生方に、メッセージをお願いします。

 教師になると大勢の子供を教えます。しかもそれが子供を変えて毎年繰り返されます。教師生活が長くなると、子供を見ても、大勢いる教え子の一人と感じるようになりがちです。でも、これは教師としての進歩ではなく、「退歩」です。子供にとって、あなたはいつでも「自分の大切な先生」なのです。子供はあなたを好きだし、頼りにしているし、尊敬しているのです。何十年たっても、小学校時代の○○先生のことは忘れないのです。教師って素晴らしい仕事でしょ。
 これから何十年も続く教師人生を有意義なものにしてください。そのためには教師の在り方と具体的な仕事のやり方を勉強してください。本書を役立てていただき、全国に素敵な先生が生まれることを期待しています。

(構成:林)

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