- 著者インタビュー
- 社会
学校現場の先生方は常日頃、忙しくされています。特に、中学校教員の業務の負担感は大きいと聞いています。お忙しくされている社会科をご担当の先生方のために、公民分野に関するアクティブ・ラーニングや授業冒頭の導入に用いることが可能な教材(ネタ)を提供するために本書を企画しました。
「生徒が夢中になる!」授業は筆者の経験則からまとめると、「生徒にとって切実性を感じやすい問題」を取り上げたり、「その問題の構造を生徒自身が見通しを立てやすい場合」であったり、「活動的かつ論理的な学習として組織されている場合」は、生徒が夢中になり、質の高い授業になっていると感じています。
「アクティブ・ラーニング」は重要だとは思います。ただ、表面的なアクティブ・ラーニングではなく、深いアクティブ・ラーニングを目指すべきだと思います。そのためには、生徒自身がその課題を考える上で重要になる科学的な知見を背景にした「判断枠組み」を活用できるようにすべきだと考えています。
資料の読み取りは「技能」を養う上で重要ですし、読み取った資料の内容を踏まえて意見形成を行っていく(解釈する)訳ですから、社会科授業では、資料の読み取りはとても重要な学習活動だと思います。単なるグラフの読み取りではなく、積み上げグラフを読み取ったり、新聞の経済欄などで示される経済統計グラフなどの読み取り技能も重要だと思います。
日本全国で活躍される大学教員、学校現場の先生方にお忙しい中ご執筆いただいた「ネタ本」です。「普段使い」の「ネタ本」にもなりますし、「研究授業」等の「ネタ本」にもなります。是非一度手にとってご覧いただければ幸いですし、日常の授業改善に少しでもお役に立てればと考えています。どうかよろしくお願いいたします。