- 著者インタビュー
先生が中心となって講義形式で知識を伝えるのではなく、子どもを中心として、語彙や表現を数多く活用できるような場面を設定したり、ペアやグループで討論や発表する場面などを設定したりして、子どもたちが主体的に課題を解決できるような仕組みを作りあげていくことです。
まずは、アクティブ・ラーニングとは何か、どのように導入され、どのようなことが期待されているのかを知り(第1章)、それらをもとに、授業ではどのように実践し(第2章)、評価はどのように行うべきか(第3章)が、章を追うごとに書かれ、解決方法が明確に示されいく仕組みとなっています。
まず、あまり恐れることはありません。指導内容も、今後配付されるテキストも一見高度には見えますが、今まで経験されてきた指導を堅持しつつ、子どもたちにできるところから一歩ずつ指導することで、先生方の指導力も向上し、子どもたちも徐々に高度な英語にも慣れてくると思われます。決して無理をしないこと。目の前の子どもたちに合わせて、じっくりと行いたいものです。
単に英語の時間を短時間学習で分割するのではなく、他教科との関連を考えながら、算数の計算ドリルの時間や、漢字の書き取りの時間、図工の作品制作のための準備時間(絵の具の準備等)等との組み合わせを模索するべきでしょう。ただ、英語だけで行う場合には、例えば、5、6年の週2時間では、語彙や表現の時間に短時間学習を取り入れ、15分+15分+15分と3回行い、その集大成として、45分1回の授業内で活用や発表を行い、定着を図っていくことがベストでしょう。
次期学習指導要領の内容や、取り扱われる語彙数等は、今までになくハードルが高いものとなっていますが、これも慣れの産物。すぐに指導にも慣れ、物足りなくなる時が必ず来ると考えられます。したがって、いかに最初のハードルを上手く飛び越えるか。そのために、今回上梓した「アクティブ・ラーニングを位置づけた小学校英語の授業プラン」を参考にしていただき、綺麗にハードルを飛び越えていただければと思います。期待しています。