- 著者インタビュー
- 生活・生徒・進路指導
日本は長らく唯一の中進国でした。即ち、先進国が開発した新製品・新サービスの改良によって生きていました。ところが数多くの中進国が生まれ、その中で競争が生まれました。性能での差がなくなり、価格競争では先進国並の賃金が足かせになるようになりました。日本は新製品・新サービスを生み出す真の先進国にならなければなりません。教育も規格化された人材ではなく、個性的な人材を生み出す教育に脱皮する必要があります。
現在の学校は基礎的・基本的な学力の保障という美名のもとに、すべての子どもに一律の学力を与えています。そのような教育では個性的な人材を育てることができません。広域通信制は学習指導要領の縛りが弱いので、個別最適化した教育を実現することができます。その点が最大の違いです。
教育は100万の人たちが関わる巨大組織です。自己改革はできません。一方、子ども・保護者は今の教育では将来が危ういことを理解し始めています。その方々に、本書を紹介することによって変化を引き起こすことができます。
これから始まるコロナ禍における学校は、厳しい環境に置かれます。これの出口はオンライン授業の導入しかありません。しかし、多くの学校は対面式授業の呪縛から逃れられないでしょう。結果として、多くの子ども・保護者は公教育を捨てます。一方、コロナ禍において公教育におけるオンライン授業に取り組む一部の学校・教師はいます。その人たちが一人でも多くなれば、アフターコロナでガタガタとなる公教育を、次のステージにソフトランディングできます。
時代を逆戻りさせることは、どんな権力者でも不可能です。しかし、時代の速度を速めることは、一般人である我々も協同して行うことができます。即ち、進路に迷う子ども・保護者に本書を紹介していただければと願います。