きょういくじん会議
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移行措置告示―道徳は来年度から全面実施
kyoikujin
2008/6/20 掲載

 今回の指導要領改訂で大きな柱の一つとなっている道徳教育の充実。その要となる、道徳の時間は、来年度から新指導要領にもとづいて、授業が行われることとなった。そのため、新指導要領の内容を今年度中にしっかりと検討し、来年度に備える必要がありそうだ。

改訂のポイントを踏まえた準備

 来年度からの実施に向けて、新学習指導要領に新たに明記された、以下のような点がポイントとなりそうだ。

道徳教育推進教師の設置
道徳教育推進教師を中心とした指導体制を充実することが明記された。そのため、各校では来年度からは新たに道徳教育推進教師を設け、指導体制を整え、道徳教育の充実をはかる必要がある。
魅力的な教材の開発
「先人の伝記」「スポーツ」といった題材の具体的な例が出され、魅力的な教材の開発が求められた。その点に考慮したうえで、子どもの実態に合わせ、さまざまな魅力的な教材開発に取り組む必要がある。
表現する機会の充実
書く活動や話し合う活動などの機会を充実するように示された。ワークシートや「心のノート」の活用はもちろんのこと、さまざまな表現活動を通して道徳力を身につけられるように配慮する必要がある。
情報モラルの指導
情報モラルに関する指導に留意することが明記された。裏サイトの問題や携帯電話をめぐる子どものトラブルなどが後を絶たない。年間指導計画の中に情報モラルに関する内容を盛り込むなどの配慮が必要になる。

学校全体で取り組む道徳教育

 今回の改訂で、道徳は「授業時数増」、「内容の大幅変更」といった変化はなかった。しかし、各教科の「指導計画の作成と内容の取扱い」の中で、道徳教育との関連が明記されるなど、学習指導要領全体で道徳教育の充実がうたわれている。新指導要領における改訂のポイントを押さえるとともに、子どもたちの心をどのように育てていくかを考え、来年度からさらに充実した道徳授業に学校全体で取り組んでいく必要があるだろう。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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