きょういくじん会議
まじめなニュースからやわらかネタまで、教育のことならなんでも取り上げる読者参加型サイト
気軽にスポーツの輪を広げよう! 不規則人数スポーツ
kyoikujin
2010/7/13 掲載
ノーサイドの心

 12日にスペイン優勝が決定したワールドカップ南アフリカ大会、ご家族や同僚と共に応援に熱くなった方も多いと思います。昔サッカー部だった方は尚更、「また一緒にやりたいな」など、仲間に声をかけてサッカーを始めたくなったのではないでしょうか。でも、正式なサッカーの人数11人を集めるのもなかなか難しいですよね。そういう方におすすめしたいのが、最近注目を集めている7人制または8人制サッカー「ソサイチ」。6月30日の日経MJの記事にもありますが、サッカー大国ブラジル発祥で多くの国ですでに広まっている競技のようです。皆さん、ご存じでしたか?

 「それならフットサルがあるじゃない」という声も聞こえてきそうですが、フットサルは5人で行うためコートも狭く、物足りなさを感じる方もいらっしゃるようで、「ソサイチ」は、フットサルコートの3面分ほどのコートで、思い切りプレイできるのが魅力のようです。確かに個人技や瞬発力が要のフットサルよりもフォーメーションやパス回し、持久力を生かしたプレイが楽しめそうな気がします。

 他にも人数を少なくして広まっているスポーツもあります。それは、7人制ラグビー。昨年10月、2016年の五輪でも正式競技の採用に決まったことからご存じの方も多いのではないかと思いますが、15人制に比べると相手との接触も少なく、女性や子どもでも気軽に始められることが、人気の高い理由の一つのようです。ラグビーというと、男性のスポーツ、タックルが危険といったイメージが強く、ルールも知らない方が多いと思うのですが、人数を減らすことで門戸が広がっているのですね。

 逆に人数を増やし、年配の方から子どもにまで親しまれているスポーツは、「トリプルス」。これは、バドミントンのダブルス(2人制)のコートを3人でカバーするため、一人当たりの負担が軽減され、ラリーも続きやすいということ。子どもの頃、バドミントンをやった方も多く、本来は親しみやすいスポーツだとは思いますが、競技として改めてバドミントンのプロの試合を見るとあまりのスピードの違いに愕然とした経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。トリプルスなら、遊びとスポーツの中間くらいの位置づけになるのかもしれません。前衛と後衛の人数も自由なので、トリプルスならではの作戦やチームプレイも生まれそうです。

 これらの変則人数のスポーツは、それぞれの競技人口を増やすために一役買っていますが、大人たちがもっと気軽に子どもとスポーツを通じて触れ合うことができるようになるためにもなるのではないかと思いました。「ソサイチ」は、ポルトガルで「社交」という意味。子どもたちが公園などの社交の場でボールを蹴って仲間を作ることが発祥とも言われていますが、そんな風に子ども達の間でも楽しみながらスポーツを通じたコミュニケーションの輪が広がって行くといいなと思います。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの受付は終了しました。