- きょういくじん会議
1月24日の読売新聞の記事によると、埼玉県では、新学習指導要領で学習量が増えることになる小中学校で、土曜授業を復活させることが考えられているようです。完全週5日制が定着している現在、年に1回以上、多いところでは月に1回、土曜日にも授業がある、というのは先生、保護者、そして子供にすんなり受け入れられることなのでしょうか。
土曜授業の必要性
小中学校教育に携わっている方はご存知の通り、平成23年度に小学校で、24年度に中学校で新学習指導要領が完全実施されます。それに伴い学習量が大幅に増え、その量を現在のような週に5日間の授業の中でこなすのは、子供にとって負担が大きいと考えられているようです。平日の部活動や行事などを潰さずに授業時数を確保しようとした結果、土曜授業という案が出てきたようです。
振り返ってみれば、月に1回土曜日に学校が休みになったのは1992年、そして2002年には毎週土曜日が休みになる、完全週5日制になりました。昔を思い出してみると、私が小学生だったころは、土曜日は午前中のみの4時間授業を実施していました。その頃は土曜日に授業があるのは普通のことでしたので、「休みの日に授業がある」というよりは、「唯一給食がなく早く帰る日」という感覚だったのを覚えています。土曜日に学校が休みであることが当たり前になった現在では、いきなり「土曜日も登校日」と言われると、少なからず抵抗はあると思いますが、学習量が増えることになったのなら、昔のように土曜授業があってもいいのでは、と私は思います。
教職員のお休みについて
土曜日に授業を実施する、ということになれば当然先生も土曜日は出勤となるわけです。そこで問題になってくるのが、「法定労働時間」です。現在の法定労働時間は週40時間となっており、もし平日に加え土曜日にも出勤となれば、この時間を維持できなくなると考えられています。土曜日に出勤した分、平日に振り替え休日をとったり、夏休みや冬休みに振り替えたり、という考えが出ているようです。
土曜日の子供の過ごし方について
土曜日に学校がお休みとなっている現在、授業がない分、スポーツなどの校外活動に参加している子供も少なくないようです。土曜授業復活により、このような活動ができなくなってしまうのは、とてももったいないように感じます。また、両親の休みが土日である場合、2連休を使って家族で出かける、ということも土曜授業があれば難しくなってきてしまいます。土曜授業復活には多くの課題がありますが、子供にとって一番いい教育環境になってくれれば、と思うばかりです。