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事業仕分けで9692億円の予算削減―教育関係の予算は?
kyoikujin
2010/1/13 掲載

 13日の日本経済新聞の記事などによると、12日の政府の行政刷新会議で、昨年11月に行われた「事業仕分け」の2010年度予算案への反映状況が報告された。仕分けやそれに伴う見直しの効果で、約9692億円の歳出を削減、歳入についても公益法人や独立行政法人の基金の国庫返納などで約1兆269億円を確保したという。気になる教育関係の予算はどうなったのだろうか。

 文部科学省が公表した平成22年度予算によると、文部科学省の新年度の予算案は、総額で前年度より5.9%増の5兆5926億円。過去30年で最高の伸び率となった。とはいうものの、これは、マニフェストの主要事項である高校の無償化の3933億円が加わったため。高校の無償化の分を差し引くと、824億円を減らした計算になる。

 事業仕分けの結果を反映して、廃止された事業は「学校ICT活用推進事業」(平成22年度廃止)、「英語教育改革総合プラン」(平成22年度限りで廃止)、「理科支援員等配置事業」(3年程度で廃止)など。縮減された事業は、「全国学力・体力テスト」「道徳教育総合支援事業」「教員免許関係・教員免許制度の抜本的改革」「国立大学法人運営交付金」など。

 文部科学省では、予算案の作成に先立ち、事業仕分けの対象となった事業について意見を募集。寄せられた意見とその対応状況を、「事業仕分け結果・国民から寄せられた意見と平成22年度予算(案)における対応状況」(PDF)において公表している。
 例えば、事業仕分けで「英語教育改革総合プラン」が廃止とされたことについては約2000件の意見が寄せられたが、そのうち9割が反対意見で、中でも英語ノートの配布を継続を求めるものが多かったという。
 これを踏まえ、本事業は平成22年度限りで廃止するものの、英語ノートについては平成22年度において平成23年度使用分を作成・配布するほか、平成22年度中にウェブ利用などの意見も踏まえた見直しを図ることとしている。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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