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道徳の新しい読み物資料集を発表(文部科学省)
教育zine編集部茅野
2011/4/1 掲載

 3月17日、文部科学省は「心のノート」と「小学校道徳 読み物資料集」データの文部科学省ホームページへの掲載について(通知)を発表した。

ダウンロードでの配布

 喫緊の課題とされる道徳教育は、新しい学習指導要領でも充実が図られている。道徳教育推進教師をおき指導体制を充実させることや、学習指導要領の各教科の中に「各教科の特質に応じて適切な指導をする」旨が明記されたことなどが、その一環といえるだろう。
 さらに今回、平成23年度の学習指導要領全面実施を控え、「心のノート」と「小学校道徳 読み物資料集」が新たに公開・配布された。ちなみに、今まで「心のノート」は、全国の小・中学生に冊子の形で配布されてきたが、事業仕分けの影響等もあり、配布はなくなった。「心のノート」「読み物資料集」ともに、ホームページからダウンロードして活用する形となっている。

新しい資料で新しい内容を

 ここでは、特に「小学校道徳 読み物資料集」に注目をしたい。この資料集では、学習指導要領改訂で新設された内容項目「個性伸長」や情報モラルに関する資料も取り上げている。資料そのものだけではなく、展開例もダウンロードできるので、すぐに授業に活用でき、これからの道徳授業の指針となりそうだ。

情報モラルに関する資料

 昨今、子どもたちにかかわる新たな課題となっているのが、情報モラルではないだろうか。携帯電話をもつ子どもが増え、これからは小中学生にも、きちんとした指導が必要になってくるだろう。
 今回の新たな資料集では、情報モラルに関係する資料は、5編掲載されている。低学年「みんなのニュースがかり」では、不正確な情報の流布をしてしまった主人公の姿が描かれていたり、高学年では、携帯電話のチェーンメールに関する内容が取り上げられていたりするなど、発達段階に応じた様々な資料が掲載されている。

 近年では、道徳授業で用いられる資料は、スポーツ選手を取り上げたものなど、多岐にわたってきている。今回の文部科学省資料をはじめ、魅力的な資料を通じて、子どもたちと様々な価値について考えていくことが、ますます大切になってくるだろう。
 また、今回は小学校の資料集のみ公開されたが、中学校も公開される予定ということなので、注目したい。

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