基幹学力の授業 国語&算数 2007年8月号
7号 授業の45分―知的に燃えるヤマ場づくり

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基幹学力の授業 国語&算数 2007年8月号7号 授業の45分―知的に燃えるヤマ場づくり

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ジャンル:
授業全般
刊行:
2007年8月6日
対象:
小・中
仕様:
B5判 96頁
状態:
絶版
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目次

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特集 授業の45分―知的に燃えるヤマ場づくり
<算数>
提起文 起承転結の「転」をこうつくる
田中 博史
http://www.meijitosho.co.jp/special/0002/edutopic.html
特集1 起承転結の「転」をこうつくる
子どもたちが変わる瞬間をつくる
正木 孝昌
「転」は、活用するよさ、考える楽しさを生む。
起承転結・転結で、授業をよりドラマチックに!
細水 保宏
「どうして?」と予想が裏切られる場面を構成する
尾ア 正彦
子どもの問いを引き出し、友だちの考えと関連づけながら
子どもたちの思考を深める授業づくりを
田鍋 慎一
特集2 導入・展開・まとめの技術
◆導入 問題提示の技術
子どもに自然と「問い」が浮かんでくる場面設定を!
長島 寛和
自分たちで問題を作り出し、解決していく子どもたちを育てたい
中田 寿幸
◆展開 子どもの意見を組み立てる技術
できるだけ簡潔な絵図に表現させる方法
小松 信哉
つまずきや困っている姿からはっきりさせたいという思いを
三田 美乃里
◆発展 子どもから発展を引き出す技術
既習を基に子ども自身で、問題の発展を図る
尾崎 伸宏
問題のしくみ(構造)を明確にすることから発展は生み出される
礒部 年晃
◆まとめ 定着につながるまとめの技術
自分でやってみる! 友達に話してみる!!
中村 光晴
所属感を高める「まとめ」
千々岩 芳朗
コラム
子ども発見!
小池 千津子山崎 幸恵
情報
算数 面白教材・教具
福永 敬
算数授業とIT活用
山本 良和
リレー連載
現場教師を元気にする教育委員会
山田 修
現場教師を元気にする教育センター
中村 隆人
連載
つなげるつながる 夏坂の算数授業
夏坂 哲志
柳瀬泰の校長の目 授業者の心
柳瀬 泰
高橋昭彦の海外算数教育情報
高橋 昭彦
盛山隆雄の算数教室
盛山 隆雄
田中博史の算数
田中 博史
提言
算数教育で目指すもの
国宗 進
記述式の応用問題を解く力を
梶田 叡一
田中博史先生の授業に学ぶ
尾崎 伸宏
リレー連載
理科教師から算数教育へ
角屋 重樹
算数教師からの返信
山本 良和
グラビア
=でつないでたしざん列車をつくろう!/夏坂 哲志
田中博史開発 通称「よんとれ」/田中 博史
<国語>
提起文 言葉の力を育む45分授業を構成する
二瓶 弘行
特集1 言葉の力を育む45分授業構成の原則
拡散型授業から収束型授業への改革
白石 範孝
「型」に応じた授業構成の工夫
真鍋 佳樹
友だちのノートを見る・話し合いのなかで、友だちの意見を書く
田中 元康
楽しく「言葉の力」が育つ授業のレシピ
片山 守道
特集2 この45分授業でこの「言葉の力」を
◆読むこと(文学作品)
初発の感想をもっと効果的に
田ア 伸一郎
「語り」という表現活動で力の高まりを!
遠藤 裕一
◆読むこと(説明文)
言葉と言葉のつながりに目を向け、論理的思考力を育てる説明文の授業
藤田 伸一
45分で、説明文のおおまかな文章構成をとらえる
山下 冊
◆話す聞く
考える力を伸ばす
齋藤 純一
「ことばのかいだん」を話材に対話力を育む
山本 敦子
◆書くこと
書く活動を中心に据えた授業展開
芦川 幹弘
書き換えで情報選択・順序・箇条書きの力を
小林 康宏
◆言語事項
送りがなについて考えよう
岡田 定之
「言語事項」の力は「日本語科」
広山 隆行
◆漢字
「漢字」って、おもしろい! 楽し〜い!
小林 圭
漢字の意味と熟語の構成から推測力をつける
宇野 弘恵
コラム
国語の「宿題」あれこれ
豊田 益子
心に強く残る「国語の授業」
森川 正樹
リレー連載
二十代先生の国語授業日記
岩崎 直哉
若き国語教師への手紙
藤岡 洋治
学級づくりを支える国語的活動
福田 秀貴
国語授業は学校を変える 研究主任奮闘記
吉川 緑
国語授業は故郷を変える 指導主事奮闘記
寺村 雅子
連載
PISA型読解力を育てる国語授業
井上 幸信
http://www.geocities.jp/ino_nob/
にへいちゃんの国語教室通信
二瓶 弘行
青木伸生の国語教室創造記
青木 伸生
提言
ことばの基礎知識体系は実在するのか
塚田 泰彦
すべての学習の基幹学力は 言葉の力
大越 和孝
リレー連載
体育教師から国語教育へ
木下 光正
国語教師からの返信
青木 伸生
グラビア
自分の考えを 自分の言葉で 伝える/青木 伸生
詩を語る 詩を描く/二瓶 弘行
随想・編集後記/田中 博史/二瓶 弘行
表紙題字/トムスペースくわばら
編集長イラスト/前田 康裕

編集後記

◆国語の授業を考える際、私達は「四十五分の授業」よりも、「十数時間の単元」で、いかに「言葉の力」を育もうかと、学習活動の流れを構想するほうが多い。そのため、ややもすると、「この一時間の授業で、どんな力を獲得させるのか」が曖昧になる。毎日必ず時間割に組まれている国語の授業。その一時間一時間の学習こそが、子ども達に確かな「言葉の力」を育んでいるはず。◆本号では、「四十五分の国語授業で『言葉の力』をつける」ために、その授業を展開する際に、どうしてもはずしてはならない「授業構成の原則」を考えてみた。そして、さらには、その授業の具体的な在り方を全国の実践家から提案してもらった。明日からの私たちの国語授業づくりを見直す機会にしたい。◆本校体育専科の木下先生からの「体育教師から国語教育へ」は、実に意義ある論考をもらった。一見、対極にあるかのような両教科の授業の根底には、ともに目指す子ども像がある。基幹学力とは何かをあらためて考えさせられた。◆筑波大学の塚田泰彦先生には上越教育大学大学院の内留時代に「語彙指導」の講義を受けた。だから、なおのこと今号の提言には驚きを隠せない。現状の曖昧な国語学力論議へのきわめて重要な問題提起と受け止めた。東京家政大学の大越和孝先生の提言もまた、基幹学力と国語学力の関連を正面から論じる貴重な論考である。国語科授業で育む学力、そして、その学習指導方法の明確化の追究なくして、国語科における基幹学力の姿は見えてこない。もっともっと、日々の国語授業実践を通して学ぼうと強く思う。ありがとうございました。

(本誌「国語」編集長・二瓶弘行)


◆誰もが子どもたちと盛り上がる授業をしたいと願っている。しかし、それがなかなか難しい。そこで最初はともかくしっかり教えることだけはしておこうと考える。しかし、その教え込みの日々により、算数嫌いが急増していることも知っておこう。いろいろな県を回って飛び込み授業をするが、確実に地域による子どもたちの算数に対する意欲の格差が広がってきているのを最近私は感じている。◆都市部では、今、新採用が急激に増えている。かつてに比べると簡単に教師になれる分、1年でやめていく教師も非常に多い。管理職の方から、このままでは学校が持たないと悲鳴にも似た声を聞く。本誌は月刊誌『学校マネジメント』の別冊でもあるため、管理職や教育委員会の方の読者も多く、それら指導的立場にある方から電話が入ることも多くなってきた。内容は「学力も身につき、算数好きも増えるような授業づくりに必要な授業技術を若い教師に何とか伝達したい。その研修の講師を引き受けてもらえないか」という依頼である。既に予約は1年先まで一杯である。◆このような現状も踏まえ、本号では授業構成法に焦点を当ててみた。授業の起承転結のそれぞれの段階でどのような力が教師に求められるのか。若き教師だけでなく、明日の授業を盛り上げたいと願う算数教師たちの役に立てばうれしいと思う。◆さて、この夏の研究会の準備も着々と進んでいる。今回は筑波のOBをはじめ、豪華な顔ぶれが勢ぞろいである。本誌で毎回提言をいただいている梶田叡一氏、理科からの立場でメッセージをいただいた角屋重樹氏にも登壇いただく予定。刺激的な会になりそうで今から私も楽しみである。教師の研究会だってやはり面白くなければ本当に役立つ力はつかないと思うのである。

(本誌「算数」編集長・田中博史)


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