- 特集 叱る技術―心に響く“叱り方の原則”
- よい叱り方・悪い叱り方―と聞かれたら―教室の子どもの心が離れる叱り方とは
- この四つの叱り方で子どもの反乱を招く
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- 脳から見た「叱って育てる」
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- 叱る土壌をつくり、目的を持って叱る
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- 叱り方を見直した“忘れ得ぬシーン”―あの先生の“叱り方”に学んだこと
- “信頼の糸”を結び、凛として立つ
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- 叱り方の三か条―説教は三分以内に―
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- 淡々とした語りでやんちゃ君が涙
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- 叱るべき時、叱れない=教室に灯る赤信号
- 三つの原則と「受容」の大切さを説く
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- 恐れずに、やらねばならぬ時もある
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- 怒鳴る教師から叱る教師げの道筋
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- 上手な叱り方を身につけよう―叱られ体験が少ない教師へのメッセージ
- 必ず叱るのはこんな時
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- どんな叱り方をするのがよいか
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- 叱った後の対応はこうするヒント
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- こんな叱り方はNG
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- 叱る時の言い方・ここはこう変えよう
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- 叱られた理由を忘れない反省文の書かせ方
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- 遅刻3回目の“この場面”どう叱るか=先行研究に学ぶ
- カウンセリングでする叱り方技術
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- コーチングでする叱り方技術
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- 認知行動療法でする叱り方技術
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- 「叱り方研究会」でする叱り方技術
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- ここは叱るべき!子どもの言動の判断基準と叱り方技術
- 1・2年の言動=叱る基準と叱り方技術
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- 3・4年の言動=叱る基準と叱り方技術
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- 5・6年の言動=叱る基準と叱り方技術
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- 中学生の言動=叱る基準と叱り方技術
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- 中学生の言動=叱る基準と叱り方技術
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- 授業中の見過ごしてはダメ言動と上手な叱り方
- 具体的な授業作法を納得いくように
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- 「人に迷惑をかけない」という基準から判断する
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- 効果的に叱るためにほめる
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- 学級生活の中でのモメゴト場面と上手な叱り方
- 掃除中のこんな言動と上手な叱り方
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- 給食中のこんな言動と上手な叱り方
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- 休み時間のこんな言動と上手な叱り方
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- 帰りの会でのこんな言動と上手な叱り方
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- 部活中のこんな言動と上手な叱り方
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- 放課後のこんな言動と上手な叱り方
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- 子ども同士の喧嘩と上手な叱り方
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- 特別支援の子の叱り方=成功例から学んだこと
- 子どもの叱り方―こつのこつ、医療の立場から―
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- 「問題」と「もしも」の仮定で指導する
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- 「叱らない」 行動を三つに分け、許せないことも止めればいい
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- 叱責と処罰と人権感覚―今教師に求められているもの
- 自由と規律―叱責と処罰と人権感覚から考える
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- 統率と違反―叱責と処罰と人権感覚から考える
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- 強化指導と体罰―叱責と処罰と人権感覚から考える
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- しつけと見せしめ―叱責と処罰と人権感覚から考える
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- 〈叱った後で後悔した体験者必読!〉アンガーマネジメント―怒りを見える化する技法とは
- 怒りはコントロールできる
- 米国生まれのアンガーマネジメントとは
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- 人間教育の中の叱る技術―教育史の中で考える―何を教え、何を伝えてきたのか
- 薩摩の郷中教育と叱る技術
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- 会津の什の掟と叱る技術
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- 森信三「立腰教育」と叱る技術
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- 学制発布と「規律・訓練」と叱る技術
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- 小特集 学級通信に入れたい“夏休みの生活習慣SOS”
- 「いかのおすし」は描写的な語りとセットで伝えよう
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- 生活のリズムを崩さないために「八時就寝、家族そろって朝ごはん」と「六時間以上の睡眠」を
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- 夏休み 生活習慣学級通信
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- 資料をもとに大切さを伝える
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- 終業式の話を入れた学級通信
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- 保護者が心配な生活習慣の乱れ。家族の協力で自立を育てる
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- 学校外での体験の重要性
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- ネットトラブルを未然に防ぐ五つの方策
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- わがクラスの表現活動 (第4回)
- 自分らしい自由な表現
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- 〜誰の前でも自分らしい自由な表現ができるデッカイ心を育てる〜
- わがクラスの集団遊び&学級イベント (第4回)
- 会社活動(係活動)で学級を明るくする
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- わがクラスの“裏文化&マイブーム” (第4回)
- 超ローカルスポーツ「バンデリーナ」
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- 表紙&目次の絵 (第4回)
- 写生会で「牛」をダイナミックに描く
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- 戦後授業実践史のキーワードを問い直す (第4回)
- 「ゆさぶり」―「無限の可能性」と「ヤマ場の構成」に向けて
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- 意欲を育てる教師の言動・駄目にする言動 (第4回)
- 学力向上の決め手は家庭での学習方法の指導
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- 保護者を味方にする中学教師の仕事術 (第4回)
- 見る価値のある授業、聴く価値のある話
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- 勉強マンガ 東大生が教える勉強クリニック (第4回)
- 【今月の相談】「学校から帰ると眠くて勉強できません…」
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- 若手がインタビューわが校の誇り!“地の塩の教師”―その教育信条 (第4回)
- すべて計画が大切
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- 〜布石を打つ〜
- 授業と学級づくり=できる教師の“今月の布石” (第4回)
- 小学1年生/楽しく仲間づくりをしよう
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- 小学2年生/学級会を開く
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- 小学3年生/「お楽しみ会」などのイベントで学級文化を醸成する
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- 小学4年生/失敗しない水泳指導のポイント
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- 小学5年生/学力チェック 内容だけでなく学び方を見る
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- 小学6年生/夏休みの宿題の指導
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- 中学/授業そのものを見直す
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- 中学/6月中盤・終業式 1か月前から学期末は始まっている
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- 今月の学級行事・学校行事 リフレッシュ提案 (第4回)
- 小学校/つながりをつくり、向山型面談を行う
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- 中学校/一学期のうちに二学期への種を捲く
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- 〜クラス全員に向かうべき方向を明確に持たせ、自分がやるべきことを行わせる〜
- 授業づくりをこうマネジメントする (第4回)
- 教師の「授業デザイン力」を磨く!
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- 〜7月の問題提起を読み解くために〜
- 1 教師の「授業デザイン力」を磨く!
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- 2 Why→What→Howの順で考える
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- 編集後記
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編集後記
「担任が不在の隣の教室。あまりにうるさいのでのぞいてみると、やんちゃ君が、足の悪い担任の歩行を面白おかしくまねて歩きまわり、教室の笑いをとっていた。この様子に頭に血がのぼり、思わず平手打ちをした。こういう差別を許してはいけない。また、こういうのは、言って聞かせる性質のものじゃない。悪いことと知りながら担任をからかいの対象にするなど、人間としてあってはならないことは、体に沁み込ませるほうがいい〜」
10年ほど前にお聞きした、現場の先生のお話です。その後、その子はしっかりこのことを憶えていて、人権教育への反発心もかなり改善したということでした。
私は、この話をお聞きした時から、こういう時は、体罰反対が原理原則ではありますが、殴るのが効果的―と思ったのですが、最近、その根拠となる論説を読み、なるほどと思いました。
脳科学の篠原先生のお話に、こうあったからです。
「恐怖を感じると、脳の奥にある“扁桃体”が活動し、すくむなどの反応があらわれる。敵に襲われるなど命に関わるものは、一発で学習しないと生き残れないので、恐怖学習系は学習効果としては高い。しかし、恐怖学習は繰り返すとトラウマになりやすいので、何度も叱るのはよくない」と。
また、「“叱り方”研究会」の中嶋郁雄先生は、「“よく殴られたなあ”という話は出るが、何故殴られたのか、理由を言える人は少ない」とも。たしかに、叱られた記憶はあるけど、理由は何だったのか?という場合の方が多いように思いますが、先の事例のようなことでの体罰は理由もしっかり覚えているのではないかと思います。
このような場で、逆に見て見ぬふりをすれば、その教師への信頼はもとより、尊敬などほど遠い話となるのではないでしょうか。いざという時、進退をかけてでも、信念を貫く教師であってほしい―多分、多くの子どもが願っていることではないか―と思います。
もとより、体罰を容認しているわけではありませんし、叱るという行為は勿論、身体的なことに限っているわけではないことは言うまでもありません。本号は、叱るべき時に叱れるような気概とスキルをご紹介いただきたいと願いました。
(樋口雅子)
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- 明治図書