- 特集 知的で楽しい「先生問題づくり」腕を上げるツボ
- 〈巻頭特集論文〉先生問題はただ出せばいいのではない。子どもたちにとってわかりやすい例示をし、イメージしやすい問題を出すことが大切である。
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- 前日の問題やシンプルな数を入れて理解度を高める
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- 「先生問題」は普遍の原理を「変化のある繰り返し」で組み立てる
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- 局面を限定し,シンプルに確認する。頭の中の霧がすうっと晴れていく
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- 「巻き込む」・「レディネスをそろえる」・「習熟を図る」ための先生問題
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- 見た目とは違うから面白い!ちょっと混乱が生じるから授業になる!
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- 初任者でもつくることができる「先生問題」―普段の授業や教材研究から問題作成のヒントを得る
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- どの子も熱中する教材4種とその活用術
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- ミニ特集 算数教師の必読文献&最新情報
- [必読基本文献]基本文献は多様だが,まずは向山氏の著作から
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- [最先端情報]「宇宙のわからないこと」に挑戦し続ける数式という言語
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- [数の起源/歴史]数の記数法となりたち
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- [地球/宇宙/自然]教師自身が不思議な世界に感動する本
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- [和算]教室に置きたい和算書
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- [数学俳句川柳]わずかな言葉の中に,日頃の授業が反映される
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- 表紙のイラスト (第29回)
- 問題:となりどうしの○の数の和が□に書いてあります。A,B,Cはいくつですか。
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- グラビア
- 幅広く、深く、そして楽しく学べる向山型算数セミナー
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- 〜向山型算数セミナーIN東京 2013.4.7〜
- イラスト競演!向山型算数ハイライトシーン (第5回)
- 教科書をきちんと使うよさ
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- びっくりドッキリ!当世教育事情 (第5回)
- 教師の「学び」「スキル」は、安心できるサポートから支えられる
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- 巻頭論文 算数授業へのこだわり
- 指導のサイクルの確立こそが必要です
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- 夏休み特別企画・知的で楽しい先生問題
- 1年/思考のジャンプをスモールステップにする助走問題と答えがたくさんで盛り上がる発展問題
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- 1年/1年生には、毎日の楽しい先生問題で難単元をクリアさせる
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- 2年/難しい問題にチャレンジしてみよう!
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- 2年/手指を使った右脳系クイズで遊ぶ
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- 3年/わり算の様々な文章問題を攻略する
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- 3年/学習の発展・活用・探究に難問の活用を!
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- 4年/「大きい数」「角」「わり算の筆算」で学んだスキルを使って難問に挑戦!
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- 4年/授業のすき間時間に! 熱中、先生問題!
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- 5年/知的な問題を出題の工夫でさらに盛り上げる
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- 5年/休み時間になっても熱中し続ける楽しい問題
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- 6年/何度でも挑戦したくなる! 子どもが熱中する「図形問題」
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- 6年/知的に楽しく取り組ませるなら難問・わくわく問題に戻る
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- 初心者のための基本技レベルアップ講座 (第5回)
- 「めあて」によって失ったものが多すぎる
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- 「論文審査」突破力をつける (第5回)
- 子どもの事実が書けるようになるといい論文になる
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- 算数教科書教材に挑戦/論文審査 (第165回)
- 授業を貫く原則や論理を考えぬくこと
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- 向山型算数実力急増講座 (第167回)
- ジャンプ問題を攻略する伝家の宝刀
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- 向山型算数WEBサロン (第161回)
- TTの先生との論争
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- 〜「少人数指導をやりたい」から「やっぱりTTでやりましょう」へ〜
- 甲本・河田発 やんちゃ君も巻き込み,知的に燃える算数教室 (第53回)
- 計算力習得単元は,問題数を増やし,補助計算をさせる。教師の執念も必要だ!
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- 二重数直線と面積図のコラボ
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- 中・高・塾教師の告発状!学力不足がもたらす悲惨な実態 (第17回)
- 学力不足は学校不適応に繋がりかねない
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- 九九を覚えて入学することができていたなら…
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- 発達障害への林ドクター教育コーチ!教師が切れた発達障害児の言動Q&A (第53回)
- 荷物を持って帰ろうとしない児童への対応
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- <子どもを巻き込む算数の福袋>算数ペーパーチャレラン (第41回)
- 低学年/「3→4→5チャレラン」
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- 中学年/「おつかいチャレラン」
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- 高学年/「分数のかけ算チャレラン」
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- あなたもプロ先生になれる!教師渡世・サバイバルの知恵 (第41回)
- <今月のテーマ>夏休みパワーアップ&リフレッシュ術
- DVDをじっくり見て,セミナーに参加して,パワーアップする
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- 夏休み〜明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ〜
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- バージョンアップのチャンスは夏につかめ!
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- セミナー+読書でつくる,アクティブな夏休み
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- 夏休みに出会ったこの1冊
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- “夏休み○○祭り”を開催!
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- 「語り」で描写!あの子ができたドラマ100人物語 (第53回)
- 算数が大の苦手だったA子を変えた教師の口癖
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- すきま時間に子ども熱中!すぐに使える“わくわく問題” (第29回)
- 頭を使って算数パズルに挑戦!!
- プロが解説!教材研究「基本用語」事典 (第5回)
- キーワード「算数的活動と操作的活動」
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- 向山型算数セミナー
- 8月セミナー新企画いっぱい
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- 腹の底からの実感!向山型算数を知る前と後
- 向山型算数が,私を変えた
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- 進むべき方向が見えた
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- 5月号
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- TOSS最新情報
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- 読者のページ
- 学びが倍増のセミナーやサークルへ
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- 「子ども算数検定」に挑戦! (第5回)
- 8月
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- 算数教科書教材に挑戦/指定教材 (第167回)
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<巻頭論文>算数授業へのこだわり 指導のサイクルの確立こそが必要です
/向山 洋一
特別支援教育のセミナーは,熱気に満ちています。「1人残らず,すべての子どもの力を伸ばしたい」と,心から思い,努力している教師なら,「この子を何とかしたい」という場面に出会うからです。それも毎日のように。
ひどい教師は,その場面を子どもの責任にして,家庭の責任にします。あろうことか,教員室で子どもの悪口を大声で言っている最低の教師がいます。
ところが,子どもの成長は一律ではなく,「成長には凸凹があり」「ある種の特徴を持っている」ことが,医師たちの研究で明らかになってきました。
正しく対応すれば,かなりの改善が見られることもわかってきました。TOSSは,こうした問題に一貫して取り組んできました。
「なわとびが1回跳べる子なら,跳び箱が跳べない子でも3分で跳ばせられる」という「向山式跳び箱指導法」が発表されたのは40年昔です。この発表の中に,「発達障害の子」への視点,指導の原理が含まれていました。
日本中で「跳び箱が跳べない子」への指導研究がされていましたが,向山式だけがそれを解決したのです。
そして,今,教師の研究は,更に前進をしています。医師・教師の連携も進んでいます。
6月に開催された特別支援教育セミナーは,すばらしい会でした。全国から250名を超える先生方が参加されました。
講座も実践的であり,エビデンスがあり,最先端であり,とてもすばらしいものでした。
メイン講師は,東大で教えられている平岩先生でした。2つの講座を担当されました。
席が私と隣り合わせでした。先生から著書をプレゼントされました。その場でサインもいただきました。
平岩幹男著『自閉症スペクトラム障害―療育と対応を考える』(岩波新書)
素晴らしい本です。セミナーの間にほぼ読みました。その中で,すばらしいフレーズがあるので,TOSSの授業システムを頭に入れて読んでみてください。
引用(1) サイクルの確立
療育においては,「指示する」→「実行する」→「ほめる」というサイクルを確立することが大切です。
すごいでしょ。向山型算数のシステムは,この通りです。すごい内容はさらに続きます。
引用(2) このサイクルを確立するためには,まず指示がわかりやすく,単純な内容であることが必要です。また,出した指示が実行できないという状況を減らすことを考えます。そのためには,視覚的に指示したり,できないことは手伝ってでもできるようにします。
どうですか。すごいでしょ。TOSS授業そのものです。まだ続きます。
引用(3) しかし,実際には,「指示する」→「実行できない」→「叱る,怒る」というサイクルにはまっている場合をしばしば見かけます。
どうですか。問題解決学習とか多くの授業がこの通りではありませんか。これは東大医学部で教えられている内容です。正しい実践研究は,同じ結論を実践の中から導くのです。
口先からは生まれません。謙虚で誠実な実践研究から生まれるのです。
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- 明治図書