LD,ADHD&ASD 2013年10月号
活用しよう!地域のチカラ―「つながる力」で高まる支援―

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LD,ADHD&ASD 2013年10月号活用しよう!地域のチカラ―「つながる力」で高まる支援―

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ジャンル:
特別支援教育
刊行:
2013年9月24日
対象:
小・中
仕様:
B5判 68頁
状態:
絶版
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目次

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特集 活用しよう!地域のチカラ―「つながる力」で高まる支援―
特集について
松村 茂治
提言
担任を支える資源の活用を考える
石塚 謙二
学校内で利用できる直接的サポート
【事例@】特別支援学級
特別支援学級は頼りになるリソースです!
藤田 直子
【事例A】通級による指導
学校,家庭,関係機関と連携した支援
大本 市郎
【事例B】特別支援学校
特別支援学校のセンター的機能における通常の学級への支援
川上 康則
【事例C】高等特別支援学校
相談の可視化とワークショップ型解決法
桜田 琢
頼れる!「第三者機関」
【事例D】専門家の巡回相談
巡回相談システムを利用した人的資源の上手な活用―子ども理解や保護者・他の教員との連携を深めるために―
小林 玄
【事例E】教育相談センター
教育相談のリソース活用術―フットワーク・ネットワーク・ヘッドワークの3つを組み合わせる―
吉岡 淳子
探してみよう!地域にある「民間の施設」
【事例F】YMCA
「YMCAができること」と「学校ができること」―小学校との連携―
田沼 美穂
【事例G】親の会の活動
「おたふく会」が実施する学習支援
石本 アツ子
Essay
一人ひとりにあわせた 専門的で継続的な支援を その人が暮らす地域で
泉 房穂
子どものページ
レール
高畠 優作
【特別寄稿】インクルーシブ教育システムの構築へ向けて
木舩 憲幸
親の会・JDDネットニュース (第47回)
つみきの会の歩みと現在
藤坂 龍司
医療との連携 (第47回)
発達障害のメディカルホーム構築
山下 裕史朗
実践の小箱/臨床学校現場から (第45回)
個別の支援をする中で学んだこと
村山 紀美子
〜Aさんとの出会いから〜
Newsな視点 (第3回)
障害者差別解消法と合理的配慮
大塚 晃
あなたの街のサポートセンター! (第3回)
仙台市発達相談支援センター(北部アーチル・南部アーチル)
蔦森 武夫
親から先生への一言〜保護者のホンネ〜 (第3回)
支援や制度について情報を
よう
正しい理解を
ジャージ牛
「差別と偏見」こそが最大の障害
かたつむり
子どもは分かっているのです!
トニートニー
特別支援教育の視点で授業改善・学校改革 (第3回)
「思考力」を育成するユニバーサルデザインの授業づくり
中田 祐二
在籍クラスの授業にいきる!読み書き支援のとっておきアイテム (第3回)
書き取りが苦手な子どもへの支援
杉本 陽子
〜その子にとっての「できる」を実感し、安心して授業に参加できる手立てを探す〜
認知の強みをいかす!算数支援 (第3回)
つまずきの背景にある認知特性とそれを踏まえた援助介入・2
名越 斉子
一度は手にしたい本
『授業のユニバーサルデザインを目指す国語授業の全時間指導ガイド』(桂聖・廣瀬由美子編著)/『発達障害の理解と支援のためのアセスメント』(前川久男・梅永雄二・中山健編)
廣瀬 由美子
編集後記
松村 茂治

特集について

明治学院大学教授/松村 茂治


昨年末に実施された特別支援教育に関する実態調査では,通常の学級に在籍し,特別な教育的支援を必要とする児童生徒の割合が,約6.5%であるとの結果が得られました。これは,およそ10年前に行われた同様の調査結果6.3%と極めてよく似た数値です。6.5%を実際の人数に換算してみると,およそ30人に2人ということですから,どこのクラスにも2人くらいの子どもが,特別な支援を必要としているということになります。これは,特別支援教育が通常の学級を主たる指導の場としている根拠の1つであると見なすことができます。

こうなってくると,もはや「特別な」とは言えないのではないでしょうか。

一方,通常の学級を主たる指導の場としているとはいいながら,実態調査は,通常の学級にいる子どもたちも先生たちも,必ずしも十分な支援を受けていない事実を明らかにしています。学級担任一人に任せるのではなく,学校全体で取り組むことを想定した校内委員会も,より専門的な支援が提供できるはずの通級による指導も,十分に活用されているとは言い難いのが実態です。

つまり,特別支援教育は通常の学級で展開されていること(そうせざるを得ないこと)は確かですが,それは当初の見込みとは異なって,学級を担任する教師の個人的な努力の上に成り立っているような部分があるということです。学級担任の努力が,教師自身の教育力や子どもたちの共に学び合う力を高めるよい面につながることもあるでしょうが,長期にわたるそうした指導が疲弊感や学級の混乱につながっていくことも考えられます。

また,他に助けを求めないことが結果的に独りよがりの考え方・教え方に陥ってしまい,当該の児童生徒に適切な指導・支援が行きわたらないまま,進級,進学を迎え,子どもをより困難な状況に追い込んでしまうこともありうるのではないでしょうか。

そうした状況に陥らないよう,本特集では,学校の内外に,通常の学級の教師をパワーアップする援助資源を求め,効果のあった実践,有効と思われる提言をしていただきました。

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