- はじめに
- 1章 特別支援教育で変わる!10の挑戦
- 挑戦1 指導案を変える
- 挑戦2 研究協議会を変える
- 挑戦3 教室環境・授業を変える〜視覚支援〜
- 挑戦4 教室環境・授業を変える〜聴覚支援〜
- 挑戦5 教室環境・授業を変える〜運動感覚〜
- 挑戦6 学習ルール・生活ルールの徹底
- 挑戦7 校内委員会の動かし方を変える
- 挑戦8 放課後の学習支援を考える
- 挑戦9 通級指導学級担任の学級支援
- 挑戦10 医療と連携する
- 2章 特別支援教育の視点でできる指導アイデア
- アイデア1 全教科/低・中・高学年 マジックノートの活用
- アイデア2 全教科/低学年 話し方・聞き方名人になろう!
- アイデア3 国語/中・高学年 ラクラク1分間スピーチ
- アイデア4 国語/低・中学年 じゅんばんはどれだ?
- アイデア5 算数/低・中・高学年 2つの九九表
- アイデア6 算数/中学年 カードを使ってわり算をしよう
- アイデア7 図工/低学年 絵の具のつかいかた(道具の置き方)
- アイデア8 保健室での工夫/低・中・高学年 健康診断をスムーズに受ける
- アイデア9 保健室での工夫/中・高学年 体感して学ぶ
- アイデア10 体育/低・中・高学年 チーム編成の方法
- アイデア11 体育/低・中・高学年 用具準備の方法
- アイデア12 体育/低・中・高学年 見学者・服装について
- アイデア13 体育/低・中・高学年 準備運動・整理運動について
- 3章 明日からの授業をイキイキさせる!授業&授業者支援
- 【体育】
- 1 1年 表現リズム遊び「表現遊び」「リズム遊び」
- 2 2年 表現リズム遊び「表現遊び」「リズム遊び」
- 3 3年 ネット型ゲーム「プレルボール」
- 4 4年 ネット型ゲーム「キャッチバレーボール」
- 5 5年 器械運動「跳び箱運動」
- 6 6年 器械運動「マット運動」
- 【国語】
- 1 1年 場面に合わせてやり取りをしよう「なんて いったら いいのかな」
- 2 2年 友達にわかるように 話そう「あったらいいな,こんなもの」
- 3 3年 「せつめい書をつくろう」
- 4 5年 「インタビュー名人になろう」
- 5 6年 「クラス討論会をしよう」
- 【その他の教科】
- 1 1年図工 「エルマーきねんび」
- 2 3年音楽 「ようすを思いうかべよう」
- 3 3年算数 あまりのあるわり算「わり算を考えよう」
- 4 4年理科 「電気のはたらき」
- 5 5年保健 「けがの防止」
はじめに
特別支援教育は平成19年度より全国で,本格実施されている。
今や,特別支援教育コーディネーターはほとんどの学校で指名され,多くの学校で特別支援教育支援員が配置されるなど,ハード面は充実されてきている。
同時に,特別支援学級・学校の児童・生徒数の増加が年々大きくなってきているが,通級による指導の児童・生徒数の増加傾向も,驚くばかりとなっている。
このように専門的な支援体制が進んできているが,通常の学級では,担任たちが発達障害のある子を抱え,日々学級経営に悩んでいる現実がある。
本校も平成19年度には,日々子どもの対応に追われ,教師たちが困っている状況だった。しかし,特別支援教育を学校の柱に据えることで,授業を変え,教育環境を変え,校内委員会の在り方や教師の研修の在り方を変えるなど,こつこつと学校全体を変える努力をしてきた。
当初は,「特別支援教育って何?」という声も多く聞かれたが,困っているのは教師ではなく,「子ども」ということが,全職員の中に理解されたとき,学校は大きく変わっていった。
特別支援教育は,教育を必要とするすべての子どもたちのために行われるものである。通常の学級の中でも,特別支援教育が自然な形で実施されるようになれば,子ども自身が安心して楽しい学校生活を送ることができると考える。
そのためにも,私たち教師は,授業を変え,教育環境を変え,……あらゆる角度から,教育改善の努力をしていかなければならない。
一小学校のささやかな努力の成果をここにご紹介する。教育的ニーズのあるすべての子どもたちのために,参考にしていただければ幸いである。
最後に,これまでの本校の研究にあたり,多くの先生方にご指導・ご助言をいただきましたこと,この場をお借りして深く感謝申し上げます。
2013年3月 編者/吉本 裕子
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