- はじめに
- Ⅰ章 一問〇答で答える! 音楽教師の悩み解決
- Q1 音楽の授業ってなぜあるの?
- Q2 音楽科への理解と協力を得るには?
- Q3 行事との関わり…保守か改革か?
- Q4 授業時間がもっとほしい!
- Q5 備品が足りない!
- Q6 教師自身の苦手分野の克服は?
- Q7 変声期の生徒への対応は?
- Q8 できる生徒とできない生徒の差が激しい!
- Q9 評価の仕方は?
- Q10 部活動の運営は?
- Ⅱ章 生徒をやる気にさせる! 音楽教師の指導スキル
- 1 生徒をやる気にさせる教師のやる気
- 2 やる気にさせる!とは?
- 3 やる気にさせるアプローチ1 環境整備
- 4 やる気にさせるアプローチ2 流れの可視化
- 5 やる気にさせるアプローチ3 本物志向
- 6 やる気にさせるアプローチ4 ほめ言葉
- 7 やる気にさせるアプローチ5 教師の実演
- 8 やる気にさせるアプローチ6 授業の空気
- 9 やる気にさせるアプローチ7 手づくり補助教材
- 10 歌わない生徒へのアプローチ
- Ⅲ章 生徒が本気になる! おすすめ授業ネタ&評価アイデア
- 1 歌う前のストレッチ
- 2 簡単ブレストレーニング
- 3 発声のイロハ
- 4 共鳴体験・残響体験
- 5 魅力満載!おすすめ題材10
- ① 変声の不思議(1年生歌唱&鑑賞)
- ② 推進力を感じるフレーズ(1年生歌唱)
- ③ 声の成長・変化・不思議再発見(1年生歌唱)
- ④ 2拍3連の魅力(2年生歌唱)
- ⑤ 声の重なりとピアノが織りなす合唱(3年生歌唱)
- ⑥ 詞を自分たちの思いに(3年生歌唱)
- ⑦ 音楽の食材は?(1年生鑑賞)
- コラム「音楽の扉が開く……恩師に感謝!」
- ⑧ 8分休符に込められた思い(2年生器楽&鑑賞)
- ⑨ 日本や諸外国の伝統音楽が生み出す声の音色の特徴(3年生鑑賞)
- ⑩ 一石四鳥の和太鼓アンサンブル(3年生器楽&創作)
- 6 授業外おすすめネタ
- 7 評価アイデア
- Ⅳ章 生徒が成長する! 合唱コンクールを成功に導く秘訣
- 〈校内コンクール編〉
- 1 校内合唱コンクールでねらうものは
- 2 成功体験の鍵
- 3 組織固め
- 4 パート分け
- 5 パートリーダー 決め方と育成術
- 6 指揮者 決め方と育成術
- 7 ピアニスト 決め方と育成術
- 8 パートバランスと意識
- 9 学級担任との連携プレイ
- 〈校外コンクール編〉
- 1 コンクールとは?
- 2 人づくりから音楽づくりへ
- 3 主役の自覚
- 4 見通しと目標
- 5 悩める選曲
- 6 主体性のある音楽を引き出すプロセス
- 7 生きた言葉にするために
- 8 イメージカラー
- 9 空虚な演奏
- 10 ピアニストへのリスペクト
- 11 秘密のノート
はじめに
幼稚園児だった頃の将来の夢は,バスの車掌さんになることでした。当時は,車内に切符を切る車掌さんが乗車しており,揺れるバスの中で股をガッと開いて体を支えながら切符を切る姿がなんともかっこよく感じたのを覚えています。
小学校低学年の頃は大工さん。隣の家が大工さんだったのでよく遊びに行き,釘を口にくわえる大工さんの姿をじっと見ていました。小学校中学年から高学年の頃はプロ野球選手。巨人軍終身名誉監督,長嶋茂雄氏のサードからファーストへの送球姿がたまりませんでした。中学校1・2年生の頃は吹奏楽の指揮者。吹奏楽部の顧問の先生の指揮まねにはまり,マイ指揮棒を購入しました。
そして,中学校3年生のときに音楽の教師。二人の音楽教師から音楽の素晴らしさを教わり,歩む道(音楽の道)に導かれました。高校生から大学生の頃はオペラ歌手。マリオ・デル・モナコとフリッツ・ヴンダーリヒのハイCに心が高鳴りました。
夢は変わり続けましたが,そこには共通して人との出会いがありました。そしてその人へのあこがれの気持ちがありました。私は,音楽教師としてあこがれを抱かれ,生徒たちの心を揺さぶる人になれたらと思っています。また,人との出会いによって人生が揺さぶられるように,音楽との出合いによっても心が大きく揺さぶられることがあります。音楽で生徒たちの心を揺さぶることができたらこの上ない幸せだと思いながら日々勤めています。
これまでの26年間の教師生活を振り返りながら本書を執筆しました。そして,執筆することでこれからの自分自身のあり方を探すきっかけともなりました。
この本を読んでいただけるみなさまにとっても,ほんの少しでも明日への風が吹きはじめるエネルギーになれば幸いです。
2015年1月 /小村 聡
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- 明治図書
- 中学担任でも参考になる内容2015/7/340代・中学校教員