- はじめに
- 本書の使い方・構成
- 1 本書の基本的な活用法について
- 2 各分野別の活用ポイント
- 1章 世界や日本について知る 地理 一問一答
- 1 世界の地域構成
- 2 世界各地の人々の生活と環境
- 3 世界の諸地域
- (1)アジア
- (2)ヨーロッパ
- (3)アフリカ
- (4)北アメリカ
- (5)南アメリカ
- (6)オセアニア
- 4 世界の様々な地域の調査
- 5 日本の地域構成
- 6 世界からみた日本の地域的特色
- 7 日本の諸地域
- (1)九州地方
- (2)中国・四国地方
- (3)近畿地方
- (4)中部地方
- (5)関東地方
- (6)東北地方
- (7)北海道地方
- 図解
- 世界地図/地図記号/日本地図
- 2章 時代の変化をとらえる 歴史 一問一答
- 1 歴史のとらえ方
- 2 原始・古代〔縄文・弥生・古墳・飛鳥・奈良・平安時代〕
- 3 中世〔鎌倉・室町時代〕
- 4 近世〔安土桃山・江戸時代〕
- 5 近代〔幕末〜明治〕
- 6 近代〔大正〜終戦〕
- 7 現代
- 重要年号
- 3章 社会のしくみを学ぶ 公民 一問一答
- 1 私たちと現代社会
- 2 私たちと経済
- 3 人間の尊重と日本国憲法の基本的原則
- 4 民主政治と政治参加
- 5 私たちと国際社会の諸課題
- 図解
- 日本国憲法/三権分立/経済のしくみ
- おわりに
はじめに
「社会は好きではありません。」「社会は苦手です。」
「初めて」顔を合わす生徒に,「初めて」の授業で必ず聞く質問があります。
「社会は好きですか?」「社会は得意ですか?」この質問に対して,生徒の多くが「社会は好きではありません。」「社会は苦手です。」と答えます。10年ほど前であれば,クラスに数名は社会好きがおり,特に歴史(その中でも特に戦国時代)に関しては,こちらが「おぉ〜」と驚くような知識をもった生徒がいたように思うのですが…。先生方の感覚としてはいかがでしょうか。
「社会は好きではありません。」「社会は苦手です。」と答えた生徒に聞いてみました。「どうして好きではないのかな?」「どうして苦手になったのかな?」返ってきた答えは思った通りでした。「だって,社会は暗記教科で,覚えることばかり…。大変だし,(申し訳なさそうに)つまらないから…。」というものです。
好きなことや興味のあることについては,苦労せずに身につけることができた経験をおもちのことと思います。社会科教諭をされている皆さんは,社会科が好きで,社会科という教科に興味がある方ばかりだと思います。私もその類いです。小学生の頃,家の本棚にあった「歴史まんが」が愛読書でした。「歴史まんが」の中で繰り広げられる歴史上の英雄や偉人の活躍に胸を躍らせながら時間を忘れ,読みあさったものです。そこには「1600年の関ヶ原の戦いに徳川家康が勝利し,1603年に江戸幕府をつくった」だとか「坂本龍馬が西郷隆盛と桂小五郎(木戸孝允)の間を仲介し,薩長同盟を結ばせ,そのことが大政奉還につながった」といったことを覚えなきゃという勉強の感覚はありません。でも,「ページのこのあたりにこんなセリフがあった,こんなイラストがあった」なんてことを思い出すことがあります。どんなことでもそうなのでしょうが,自分の好きなことや興味のあることは,自分にスーッと入ってきて,長いお付き合いをすることができますよね。
私たち教員が知恵を絞らなくてはいけないのが,担当教科を「好きではない」「苦手」としている生徒に求められる力をどのようにしてつけていくかです。先ほども書かせていただきましたが,「好き」で「興味がある」ものは,気がつけば身についていたりします。しかし,「好きではない」「苦手」の壁というものは思いの外,高いものです。「教科書の太字が大事だとは分かっているが,たくさんありすぎてどうして良いか分からないし,語句の意味もよく分からない。」という生徒の声をよく聞きました。この生徒の声に対するひとつの私なりの答えが今回,発刊させていただくことになった「一問一答」です。
きっかけは前任校・現任校でも一緒に勤務させていただいている英語科の大塚謙二教諭にかけていただいた言葉でした。「英語の授業でこんなプリントを使っているのだけど,社会にも応用できるのでは?」と見せていただいたものは,すでに明治図書から発刊されている著書(『成功する英語授業!50の活動&お助けプリント』)にも掲載されている「これを覚えれば20XX年3の月に必ず幸福になる」単語集や文法集でした。数多くの覚えるべきことを(短い時間で)(繰り返し)取り組むことができるものだと思い,さっそく形にしてみようと作り始めたのが始まりです。
社会科には地理・歴史・公民の3分野があり,重要であると思われる語句はかなりの数になります。「作っては,改良」を繰り返し,現在の形になりました。私なりに時間をかけ,頭を使い,表現なども工夫しました。この教材が同じ悩みを抱える先生にとって,ひとつの解決策であったり,また何かを考え,何かを作り出すきっかけになればと思っています。
平成26年5月 /宮ヶ原 隆二
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- 明治図書
- 夏休み中に行われる学習相談会に使おうと思います。中学3年生ですので、地理・歴史の総まとめの第一歩になると思います。2015/8/1440代・中学校教員