- まえがき
- 第1章 『学び合い』の基礎基本
- 1.変な授業
- 2.誤った仮説
- 3.子どもの多様性
- 4.コントロールの仕方
- 第2章 『学び合い』実践編 会話形式でわかる『学び合い』テクニック
- 1 『学び合い』って何?
- 2 何が一番大事か、最初の語り。
- 3 授業中の言葉がけ
- 4 『学び合い』の肝
- 5 “学び合い”の整理
- @手段としての“学び合い”
- A目的としての“学び合い”
- 6 新しい良い教師像
- 第3章 『学び合い』発展編 会話形式でわかる『学び合い』テクニック
- 1 保護者
- 2 同僚・上司
- 3 『学び合い』の考え方
- 4 誇りある教師人生
- 第4章 学校の『学び合い』 会話形式でわかる『学び合い』テクニック
- 1 職場の人間関係
- @多忙な教師
- A危機的職場
- B昔の職場
- 2 同僚を分析しましょう
- @新しい校長
- A最初に『学び合い』に興味を持つタイプの人
- B普通の人
- 3 合同『学び合い』
- @まずは合同『学び合い』
- A合同『学び合い』の拡大
- 4 管理職として出来ること
- @反発する人
- Aまずはあと二人
- Bパイオニアをつくる
- 5 仲間として出来ること
- 妄想というあとがき
まえがき
本書を手にとっていただき,ありがとうございます。そしておめでとうございます。本書を手に取ったのは偶然ではなく,必然です。
なぜですって?それは本書を手に取るということは,あなたが色々な本を読み,研修も参加して今までより良い授業,良い学校を創ろうとする熱意のある方だからです。
皆さんの中には,『学び合い』って何?という方もいるでしょう。また,一時期,『学び合い』に取り組まれたが上手くいかなかった方もいるでしょう。そして,『学び合い』を実践し,その強力さを実感しつつも,周りの人に伝えきれずに悶々としていた方もいるでしょう。だから本書を手に取っているのだと思います。現状に満足している方は本書を手に取らないと思います。
お待たせしました。本書及び本シリーズの本は,おそらく私の書ける最高に分かりやすい『学び合い』の入門書です。
『学び合い』のノウハウは膨大な学術データ,実践データに基づいて二十年弱かけて構築したものです。実践して起こるであろうことは起こり尽くしています。そして,それに対する対処法,予防法も開発され,整理されています。それらは書籍にまとめられており,本書の該当部分に紹介しております。
『学び合い』は言われてみれば「あ〜なるほどね」と思うような当たり前のことで構築されているのですが,今までの教育ではその当たり前のことを見逃していました。そのため,誤解をしてしまいます。本書及び本シリーズはそれらを乗り越えるための本です。入門するための入門を目指したものです。
本書及び本シリーズをお読みになれば,『学び合い』を正しく理解し,実践することが出来ます。そして,その先の『学び合い』の本も読みやすくなると思います。また,今まで『学び合い』を伝えられずに悶々としていた方は,本書及び本シリーズを伝えたい方にご紹介下さい。あなたの手助けになると思います。
本書及び本シリーズの推敲段階に,『学び合い』の実践者の何人かの方に読んでいただきました。以下はその感想です。
「モーゼが歩くと海がひらける絵をイメージする一冊だと感じています。これは『学び合い』に関係なく集団教育の名著ですね。」,「第一印象はこれまでで最高に読みやすく,かつ『学び合い』の神髄が分かる本だと思います。失礼を承知で言えば最高に分かりやすいと思いました。単なるノウハウ本ではなく,『学び合い』が生まれた背景,そして願い,進もうとしている方向がはっきりと分かります。」
/西川 純
特に、『学び合い』の導入の際に、児童に向けて、その考え方を伝えるにはどうすればいいのかがよく分かった。