- T 『わたしたちの道徳』完全活用のポイント
- 1 『わたしたちの道徳』改訂の趣旨のポイント
- 2 新旧比較!『心のノート』との相違点
- 3 新掲載!読み物資料活用のポイント
- 4 ワークシートを完全活用するポイント
- 5 特設ページを完全活用するポイント
- U 『わたしたちの道徳』完全活用ガイド
- 小学校一・二年
- 1 読み物資料「るっぺどうしたの」を活用しよう
- 1−(1) 基本的な生活習慣
- 2 読み物資料「小さなど力のつみかさね―二宮金次郎―」を活用しよう
- 1−(2) 努力
- 3 読み物資料「ぽんたとかんた」を活用しよう
- 1−(3) 善悪の判断・勇気
- 4 読み物資料「お月さまとコロ」を活用しよう
- 1−(4) 正直・誠実
- 5 読み物資料「たびに出て」を活用しよう
- 2−(1) 礼儀
- 6 読み物資料「はしの上のおおかみ」を活用しよう
- 2−(2) 思いやり・親切
- 7 読み物資料「およげないりすさん」を活用しよう
- 2−(3) 友情
- 8 ワークシート「『ありがとう』の気もちをつたえましょう」を活用しよう
- 2−(4) 尊敬・感謝
- 9 読み物資料「ハムスターの赤ちゃん」を活用しよう
- 3−(1) 生命尊重
- 10 読み物資料「虫が大すき―アンリ・ファーブル―」を活用しよう
- 3−(2) 自然愛・動植物愛護
- 11 「文部省唱歌 うみ」を活用しよう
- 3−(3) 敬けん・畏敬の念
- 12 読み物資料「黄色いベンチ」を活用しよう
- 4−(1) 規則尊重・公徳心
- 13 読み物資料「森のゆうびんやさん」を活用しよう
- 4−(2) 勤労
- 14 コラム「家族のためにできることはないかな」を活用しよう
- 4−(3) 家族愛
- 15 ワークシート「学校の生活を楽しく」を活用しよう
- 4−(4) 愛校心
- 16 読み物資料「ぎおんまつり」を活用しよう
- 4−(5) 郷土愛
- 17 生活をふりかえってみよう
- 1−(1) 基本的な生活習慣
- 18 してはならないことがあるよ
- 1−(3) 善悪の判断・勇気
- 19 せかいの「こんにちは」「ありがとう」
- 2−(1) 礼儀
- 20 きまりカルタ
- 4−(1) 規則尊重・公徳心
- 21 低学年で取り上げられている偉人
- 小学校三・四年
- 22 読み物資料「少しだけなら」を活用しよう
- 1−(1) 節度ある生活
- 23 読み物資料「きっとできる」を活用しよう
- 1−(2) 努力・不撓不屈
- 24 読み物資料「よわむし太郎」を活用しよう
- 1−(3) 勇気
- 25 読み物資料「六セント半のおつり―リンカーンの話―」を活用しよう
- 1−(4) 正直・誠実
- 26 読み物資料「うれしく思えた日から」を活用しよう
- 1−(5) 個性伸長
- 27 ワークシート「だれに対しても真心をもって」を活用しよう
- 2−(1) 礼儀
- 28 読み物資料「心と心のあく手」を活用しよう
- 2−(2) 親切
- 29 読み物資料「同じ仲間だから」を活用しよう
- 2−(3) 友情
- 30 ワークシート「生活をささえてくれている人たち」を活用しよう
- 2−(4) 尊敬感謝
- 31 読み物資料「ヒキガエルとロバ」を活用しよう
- 3−(1) 生命尊重
- 32 人物のコラム「植物と共に生きた人」を活用しよう
- 3−(2) 自然愛・動植物愛護
- 33 読み物資料「富士と北斎」を活用しよう
- 3−(3) 敬けん
- 34 読み物資料「雨のバス停留所で」を活用しよう
- 4−(1) 規則の尊重
- 35 人物のコラム「働くすがたが,かがやいている人たち」を活用しよう
- 4−(2) 勤労
- 36 読み物資料「ブラッドレーのせい求書」を活用しよう
- 4−(3) 家庭愛
- 37 読み物資料「みんな待っているよ」を活用しよう
- 4−(4) 愛校心
- 38 人物のコラム「ふるさとを愛した歌人」を活用しよう
- 4−(5) 郷土愛
- 39 人物のコラム「日本の文化にひかれて」を活用しよう
- 4−(6) 愛国心
- 40 自分を見つめ,自分を生かそう
- 1−(1) 節度ある生活
- 41 ささえ合い,助け合い「合い」の力で 心と心をつなげよう
- 2−(3) 友情
- 42 たった一つの命 つながる命
- 3−(1) 生命尊重
- 43 共に助け合って生きる
- 4−(3) 家庭愛
- 44 中学年で取り上げられている偉人
- 小学校五・六年
- 45 コラム「『もったいない』を世界共通の言葉に」を活用しよう
- 1−(1) 基本的な生活習慣・節度節制
- 46 読み物資料「ヘレンと共に―アニー・サリバン―」を活用しよう
- 1−(2) 希望・勇気・努力
- 47 読み物資料「うばわれた自由」を活用しよう
- 1−(3) 自由・自律・責任
- 48 格言「吉田松陰・夏目漱石」を活用しよう
- 1−(4) 誠実
- 49 読み物資料「天からの手紙」を活用しよう
- 1−(5) 創意進取
- 50 ワークシート「葉っぱのフレディ―いのちの旅―」を活用しよう
- 1−(6) 個性伸長
- 51 ワークシート「江戸しぐさに学ぼう」を活用しよう
- 2−(1) 礼儀
- 52 読み物資料「最後のおくり物」を活用しよう
- 2−(2) 思いやり・親切
- 53 読み物資料「知らない間の出来事」を活用しよう
- 2−(3) 友情
- 54 読み物資料「ブランコ乗りとピエロ」を活用しよう
- 2−(4) 謙虚・寛容
- 55 読み物資料「黄熱病とのたたかい」を活用しよう
- 2−(5) 尊敬・感謝
- 56 読み物資料「その思いを受けついで」を活用しよう
- 3−(1) 生命尊重
- 57 ワークシート「私にできること」を活用しよう
- 3−(2) 自然愛
- 58 コラム「美しい地球 生命宿る地球」を活用しよう
- 3−(3) 敬けん
- 59 読み物資料「きまりは何のために」を活用しよう
- 4−(1) 規則尊重
- 60 読み物資料「愛の日記」を活用しよう
- 4−(2) 公正・公平・正義
- 61 読み物資料「小川笙船」を活用しよう
- 4−(3) 社会的役割の自覚
- 62 ワークシート「『働く』ということ」他を活用しよう
- 4−(4) 勤労
- 63 和歌「山上憶良」他を活用しよう
- 4−(5) 家族愛
- 64 ワークシート「歌『学校坂道』」を活用しよう
- 4−(6) 愛校心
- 65 読み物資料「人間をつくる道―剣道―」を活用しよう
- 4−(7) 郷土愛・愛国心
- 66 読み物資料「ペルーは泣いている」を活用しよう
- 4−(8) 国際理解・親善
- 67 夢に向かって確かな一歩を
- 1−(2) 希望・勇気・努力
- 68 分かり合うこと 支え合うこと「めぐりあい」(相田みつを)
- 2−(2) 思いやり・親切
- 69 かけがえのない命「命てんでんこ」(中学校生徒作文)
- 3−(1) 生命尊重
- 70 国家・社会の一員として「米百俵」
- 4−(7) 郷土愛・愛国心
- 71 高学年で取り上げられている偉人
まえがき
東京家政学院大学教授 /長谷 徹
「道徳教育の充実に関する懇談会」そして,それに続いての中央教育審議会の答申「道徳に係る教育課程の改善等について」の中で,道徳の時間を「特別の教科 道徳」(仮称)と位置づけた上で道徳教育をより一層充実させることが強く求められている。『わたしたちの道徳』は,こうした要請がある中で平成26年度初頭に文部科学省から発刊され,現在各学校で活用されはじめているのである。
道徳教育の充実のため,その“要”としての道徳の時間の指導が果たす役割には大きなものがある。これまでは,全国の子どもたちすべての手元にあった道徳の時間に学ぶ教材は『心のノート』だけであった。学校や地域によっては,出版会社が発行する副読本と呼ばれる教材集を活用している場合もある。また,東京都のように全員がもつ教材集を都道府県が発行しているところもある。いずれにしても,全国の子どもたちの手元にある教材は少ないものであった。
平成25年,文部科学省は,『心のノート』を,子どもたちがより学校生活の中で活用できるようにということで『わたしたちの道徳』の制作にあたったのである。したがって,本の構成全体は『心のノート』を継承した上で,道徳の時間や他の教育活動でも使用が可能なように,いくつかの点で工夫を加えている。その1つが“読み物資料”の掲載である。これまで文部省時代に発行されたいくつかの指導資料や,文部科学省になってから作成された「読み物資料集」の中から,広く活用されているものが掲載されている。
また,これまであった書き込み部分を充実させ,道徳の時間をはじめとして様々な教育活動で活用できるようなワークシートも掲載されている。さらに,人物から学ぶということから,偉人の言葉を紹介し,コラムという形で生き方や考え方等を人生の先輩から学ぶようなページも設けられている。
道徳の時間の指導の充実は,授業そのものを質の高いものとするとともに,指導される先生方による教材の工夫が重要な鍵を握っていると思われる。今手元にある『わたしたちの道徳』を道徳の時間でどのように活用するか,そして,学校教育の活動全体の中でどのように活用を工夫していくかが,これからの道徳教育の充実につながっていくものであると考える。
多くの学校で本書が活用され,子どもたちが道徳的価値の自覚を深めるとともに,自己の生き方についての考えが深められ,道徳的心情や判断力,さらに道徳的実践意欲と態度といった道徳性が豊かに育まれることを期待している。
なお,本書の発行にかかわりまして,明治図書出版編集部,茅野現様には多大なご協力をいただきました。心より御礼申し上げます。
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- 明治図書