- まえがき
- 本書の使い方
- CHAPTER1 高校学級担任の仕事とは
- 1 高校教師の仕事とは?
- 2 高校教師に必要な力とは?
- 3 高校赴任が決まったらすること
- 4 学級担任・副担任の心得(Dos&Don’ts)
- 5 高校3年間の進路指導イメージをもって指導にあたる
- 6 学校は4月1日から慌ただしく動き出す
- 7 学級担任の一日の仕事
- 8 学級担任の仕事術の基本
- CHAPTER2 新年度準備の仕事術
- 1 「準備リスト一覧」を作って仕事を進める
- 2 「氏名印」の横に出席番号を書く―使った後に順番通りに戻しやすい―
- 3 生徒用の「提出物確認ファイル」を作る―担任の○つけ作業を短縮―
- 4 「自己紹介・面接シート」を作る―適切な指導は生徒を知ることから―
- 5 「出席簿」に一年間分の日付を書く―毎朝が楽になる―
- 6 「日直の仕事」を明確化する―すべきことが明確に分かる―
- 7 「学級の係」を一人一役にする―不公平感なく担任は助かる―
- 8 担任する生徒名をパソコンに「単語登録」する―名前の入力が早くなる―
- 9 生徒名はマグネットシートで「ネームプレート」―用途は多数―
- 10 リサイクルのゴミ箱には「ふた」をする―注意軽減―
- 11 「教室環境」を整備する―リストでもれなく仕上げる―
- CHAPTER3 入学式・始業式の仕事術
- 1 出会う前に「クラス全員の名前」を覚える
- 2 「特に支援を要する生徒」への配慮を学んでまとめる
- 3 生徒の「学習・生活のルール」をまとめガイダンスする
- 4 「どのような学級」を目指すのかを考える―学級開きまでに明確化―
- 5 学級開きの自己紹介は「スケッチブック」が役立つ
- CHAPTER4 学級開き「最初の2日間」の仕事術
- 1 最初の2日間とその重要性について知る
- 2 最初の2日間に向けての担任準備(一覧)
- 3 最初の2日間@ 初日 はじめて出会った生徒が笑顔で握手する
- 4 最初の2日間A 初日 入学式と学級開きをどう行うか
- 5 最初の2日間B 初日 入学式や始業式の放課後には何をするか
- 6 最初の2日間C 2日目 学級の係・委員会を短時間で決める方法
- 7 最初の2日間D 2日目 学級のシステムを伝え稼動させる
- 8 最初の2日間E 2日目 教室掃除が短時間で終わるシステムをつくる
- CHAPTER5 生徒指導の仕事術
- 1 「生徒を知る」ための5つの方法
- 2 「部活動見学」は生徒の新たな面を知るチャンス
- 3 「生徒と教師の人間関係」をどうつくるか
- 4 短時間でも全員と面接できる「面談準備シート」
- 5 短時間でできる「席替え」で新たな人間関係をつくる
- 6 情報を集約して活用する「個人記録表」
- 7 「授業の中で生徒指導」をする視点とは
- 8 問題行動への「基本的な心構え」を知っておく
- 9 「携帯電話」の指導で担任が知っておきたいポイント
- CHAPTER6 行事指導の仕事術
- 1 行事指導で「大切なこと」
- 2 行事は「生徒との関係」を深めるチャンス
- 3 「合唱指導」をすることになったら―心構えと指導技術―
- 4 修学旅行では学びをまとめる
- 5 行事の後にはすぐに写真をまとめる―学級経営のうまいコツ―
- CHAPTER7 保護者連携・三者懇談の仕事術
- 1 保護者との連携・面談のポイント
- 2 保護者との初顔合わせは誠意をもって準備する
- 3 三者懇談の効果的なやり方@―準備編―
- 4 三者懇談の効果的なやり方A―当日編―
- 5 保護者に成績を郵送する!早くて確実に封筒詰めする方法
- 6 転学を考える生徒をどうサポートするか(進学相談)
- CHAPTER8 進路指導の仕事術
- 1 大学進学に関する月別重要事項と指導ポイント
- 2 進路指導を学ぶ@ 予備校研修会の活用法
- 3 進路指導を学ぶA 模試結果分析会議の活用法
- 4 生徒に教える!模試の活用法
- 5 入試業務@ 「志望理由書」の書き方を指導する
- 6 入試業務A 推薦入試の「推薦文」はどう書くか
- 7 入試業務B 「面接指導」では何をどう教えるか
- 8 入試業務C 「通知表・調査書所見」をスムーズに書く方法
- 9 入試を応援@ 受験日までのカウントダウンで臨場感を高める
- 10 入試を応援A 入試スケジュールの組み方のポイント
- 11 入試を応援B 入試に関わる手順・確認事項を伝えるチェックリスト
- 12 入試を応援C センター試験前日・当日の過ごし方
- 13 入試を応援D お守りと試験後の心構え
- 14 生徒から学ぶ!後輩に伝えたい受験勉強の成功事例
- CHAPTER9 終業式・卒業式の仕事術
- 1 年度末の仕事術@ 指導要録を早く書くワザ
- 2 年度末の仕事術A 3月中に今年度のまとめと新年度の準備を
- 3 最後のホームルームはスライドショーで思い出を
- 4 実録@ 高2担任 最後のホームルーム
- 5 実録A 高3担任 卒業式の一日
まえがき
この本を手に取ってくださり,ありがとうございます。
この本は,「高校学級担任の仕事術」をまとめた本です。「学級経営について学びたい」「生徒と今よりよい関係を築きたい」「よい教師になりたい」と願っておられる方のために作りました。私は中学で6年間勤務し,その後高校に異動したので,中高両方の経験から高校教師の仕事を考えてみました。
この本は,次のような3つの「つながり」から生まれました。
@学校で学んだ経験を書き残してきたこと。(実践記録は5年で500ページ)
A記録の一部を「新年度準備の仕事術」(冊子)に整理し同僚の先生方にお渡しすると,「具体的で役立つね」と喜んでいただけたこと。
Bそのことを英語教育書の出版で(『英語家庭学習指導ガイドブック』『英語テストづくり&指導完全ガイドブック』)お世話になった明治図書の木山麻衣子さんと話をする中で,「高校学級経営の本を」と,執筆のお話をいただいたこと。
私たちは,「今後10年間で若手の先生が大増員する時代」にいます。自分より若手の先生方に助言する機会も増えてきます。しかし,「忙しくて本を読む時間がない」と言われる先生が多いことも事実です。そこで本書は,忙しい先生方も「要点が具体的に短時間で学べる」よう,次の特徴でまとめました。
@【簡潔】「知ると指導が変わるポイント」を「見開き」で簡潔にまとめる。
A【役立つ】実物資料や画像を用いて「具体的」で「役立つ」ものにする。
本書は,多くの方のおかげで生まれました。特に,山路英明校長先生,東京の谷口幸夫先生,小寺令子先生,関西外国語大学の中嶋洋一先生,広島大学の柳瀬陽介先生や樫葉みつ子先生には夢,教育哲学,発表,文章の書き方を教わりました。明治図書の木山麻衣子さんは優しく執筆を励ましてくださいます。勤務校の生徒,大谷典史校長先生をはじめとする管理職・同僚の先生方,保護者の方には,あたたかく育てていただき,本当に感謝しています。皆さんとの実践や教えから本書は生まれました。さらに,自分が教師を志すきっかけをくれた父や,母や妻・子どもの支えのおかげで頑張れます。この本を通して,読者の方々に少しでも貢献できればうれしいです。
平成27年2月 /上山 晋平
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