- はじめに
- 第1章 子どものやる気スイッチを入れる! 算数授業の極意
- 1 児童観・指導観・教材観を押さえる
- 1 児童観を押さえる
- 2 指導観を押さえる
- 3 教材観を押さえる
- 2 全国学力テストの結果から現状を認識する
- 1 全国学力テストの誤答分析
- 2 指導の原点を見直す
- 第2章 クラス全員のやる気スイッチを入れる! 場面別・指導スキル
- 1 クラス全員をやる気にする授業スキル
- 1 子どもの習性を受け入れる
- 2 授業中の受け入れはYes.から
- 3 授業前にここだけはチェックする
- 4 授業をしっかりイメージする
- 5 明るく前向きに教室のドアを開ける
- 6 子どもだけの空間に入り込む
- 7 子どもに興味・関心を持たせる
- 8 「言語明瞭,意味明確」な説明をする
- 9 子どもに気づかせる指導をする
- 10 変化を加えた活動スタイルにする
- 11 クラスの雰囲気を意図的に変化させる
- 12 子どもが発表する場面を多くする
- 13 子どもの発言を大切にする
- 14 問題は時間いっぱい考え見直しをさせる
- 15 やる気にさせる特効薬,達成感を感じさせる
- 16 愛と魂を込めた前向きになれる評価をする
- 2 子どもをひきつける全体指導スキル
- 1 ポイント制を取り入れる
- 2 聴く姿勢を整えて発問をする
- 3 着眼点をほめる
- 4 教えすぎない
- 5 図で考えさせる@ 線分図
- 6 図で考えさせるA 面積図
- 7 発想を転換させる@ いろいろな視点から考える角度
- 8 発想を転換させるA 面積図からてんびん図へ
- 9 発想を転換させるB ニュートン算から旅人算に変身
- 3 子ども目線で素早く対応する個別指導スキル
- 1 NG質問に気をつける
- 2 算数が苦手な子どもにはこの対応をする
- 3 子どもの年齢に合わせた接し方をする
- 4 集束的思考力と拡散的思考力を高める
- 5 気質と性格に応じて接し方を変える
- 第3章 苦手な子が続出の単元を克服するスーパー算数授業
- 1 基礎問題を教えるスーパー算数授業
- 1 文章題(1年)
- 2 時刻の計算(2・3年)
- 3 分数と小数(3年)
- 4 九九からわり算(3年)
- 2 応用問題を教えるスーパー算数授業
- 1 式の途中の□を求める計算(4年)
- 2 帯分数の加法と減法(5年)
- 3 分数と割合(5年)
- 3 発展問題を教えるスーパー算数授業
- 1 損益に関する問題(6年)
- 2 速さを求める問題(6年)
- 3 3点を通る平面で切る問題(6年)
- おわりに
はじめに
子どもの指導をしていてつくづく感じることは,一人一人が違ったすばらしい能力を持っているということです。もちろん学力が能力の全てであるはずがありません。子どもは個々に違う無限の可能性の能力を秘めた将来の宝です。その一人一人が目を輝かせてくれる場面の環境づくりを,社会全体や実際に子どもと接している私たちが世の中の風潮に流されることなくしっかりと整える必要があります。
「先生! 違う解き方があるよ!」
私はこの言葉を聞くたびにワクワクします。なぜなら子どもの発想には知識にとらわれない無限の広がりを感じるからです。既成概念にとらわれない子どもたちのすばらしい解法は,小学生の年齢と算数という科目のコラボとも言えるのではないでしょうか。つまりヒラメキや勘の鋭い右脳型思考の小学生と,いろいろな発想から解決できる特性のある算数とが成し遂げるドラマなのです。
本書では魅力ある「算数」と柔軟な思考力を持ち合わせる「子ども」について様々な視点から考察していき,さらにはこれらの媒体とも言える「授業」に関して,どうすれば子どもたちのやる気を引き出せるかをテーマに述べていきます。ここで登場している3つの要素「算数」「子ども」「授業」を生かせるかどうかは教師にゆだねられています。紹介している内容すべてが,すべての子どもやすべての教師にうまくあてはまると思ってはいませんが,少しでも参考にしていただいて,1人でも多くの子どもがやる気になって授業に臨むことを願って著しました。ご一読のほど,お願いいたします。
2015年7月 /櫻井 頼朋
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- 明治図書
- とても読みやすく納得しながら読み進めることができました。自分の算数の授業を振り返ることができる一冊です。2015/9/2850代・小学校教員