- 監修のことば
- はじめに
- 第1章 クラス会議とは…
- T クラス会議ってこんなもの
- 1 毎日,短時間で続けられる活動であること
- (1) プログラムとして
- (2) 教師の立場から
- 2 お互いを大切にする雰囲気を大切にしていること(育てたい力・育つ力)
- (1) お互いを大切にする雰囲気(相互尊敬)
- (2) 「このクラスはいい!」という気持ち(学級肯定感・共同体感覚)
- (3) 問題があったら自分たちで解決しようという気持ち(問題解決力・選択する力)
- (4) 「僕のことだよ。ごめんね」という気持ち(勇気・責任)
- 3 自分たち自身のことや実生活の問題から学ぶ活動であること
- 4 教師の権威を排除し,子どもたちの活動を促すかかわりをすすめていること
- 第2章 クラス会議 基本マニュアル
- T 「クラス会議」の流れ
- U 準備物について
- 1 時間設定(毎日10〜30分)
- 2 トーキングスティック
- 3 議題箱
- 4 議題を書く紙
- 資料 使える小道具
- V 進め方について
- 1 活動@ 「輪になる」
- 2 活動A 「ありがとうみつけ」
- 3 活動B 「議題の話し合い」
- W 議題の話し合い
- X クラス会議の様子
- Y クラス会議のポイント
- 1 「ありがとう!」で「勇気づけ」!
- 2 発想の転換でめざせ「全員勝ち状態」!
- 3 よりよいタイミングで,よりよい声かけを!
- 4 気長に見つめて,楽しい雰囲気を!
- 5 いよいよ導入!
- 第3章 クラス会議のパワーが生む発展内容
- T 「オタスケマン」で休み時間も学びの場に!(解決・仲裁・交渉を学ぶ)
- 1 困ったことを相談されたときの対応
- 2 もめごとオタスケマンの考え方
- 3 オレンジの話
- 4 対立のエスカレーター
- 5 やってみよう!オタスケマン!「オタスケマット」
- 6 責任をとるってどんなこと?
- 7 子どもたち同士の仲裁による話し合いの例
- U できればどんどん!スキル学習!(ソーシャルスキル・問題解決&対立解消スキル)
- 1 わたしメッセージとあなたメッセージ
- 2 言われて「うれしい言葉」と「いやな言葉」
- 3 アサーショントレーニング(自分も相手も大切にする自己表現)
- 4 怒りのシャツ
- V たまには楽しくアクティビティ!
- 1 爆弾運びゲーム
- 2 電気びりびり
- 3 キャッチ
- 4 震源地は誰だ?
- 5 ウインクキラー
- 6 チクタクボン
- 第4章 クラス会議・教室からのメッセージ
- T 子どもたちの感想から
- 1 1年生の感想
- 2 2年生の感想
- 3 4年生のふりかえりより
- 4 5年生の作文より
- 5 6年生の作文より
- U 実践した教師から
- 1 クラス会議を見ていた先生方から
- 2 実践された先生から
- V Q&A! 質問にお答えします!
- 参考文献
- おわりに
監修のことば
明治大学教授 /諸富 祥彦
本書『クラス会議で学級は変わる!』はすごい本です。
本当であれば,日本中のすべての小学校教員に(できれば中学や高校の先生にも),この本を読んでいただきたいと思うくらいです!
何が,そんなにすごいのか。
本書で紹介している「アドラー心理学によるクラス会議」こそ,「学級づくりの最強の方法!!」「学級づくりの最終兵器!」だと,私はこれまでの経験で実感しているからです。
そしてその「アドラー心理学によるクラス会議」についての,日本におけるはじめての実践的な解説書が本書なのです(これまでは,翻訳しかありませんでした)。
では,クラス会議の何がすごいのか。
@毎日,朝の時間など,短時間で続けられる。授業時間を削る必要はない
A特別な勉強や資格をもっていない,普通の教師が誰でもできる
B地道に短時間,毎日続けることで確実にクラスが変わる!
C教師が叱り飛ばさなくても,子どもたちが自分でルールを守る学級に自然となっていく
Dお互いがお互いを認め合う,温かい雰囲気のクラスになっていく
Eその結果当然,いじめ,不登校,学級崩壊はなくなっていく!
いかがでしょうか。私が,アドラー心理学のクラス会議こそ,「学級づくりの最終兵器」と呼んでいる理由がおわかりいただけたでしょうか。
さらに言えば,この方法を続けていけば,確実に,「教師自身の力量がアップする!」のです。
そのことは,本書の著者,森重裕二さんをみればわかります。
彼と出会ったのは,たしかまだ,彼が教師になって3年目くらいのとき。
そんな,まだデビューしたての彼が,本屋でクラス会議の翻訳書を手にし,それを自分で理解し,毎日実践を続けていったのです。
するとクラスが変わる,変わる!
それを見た学校の先生方が,なんと,全員で(50代のベテラン教師までも)クラス会議を彼の方法で行い始めたのです!
教師になって3年目の人の実践を学校全体が真似て行い始める! そして学校がぐんぐんよくなっていく。こんなこと,普通,考えられますか?
私は全国をまわって教員の研修や講演を行っていますが,森重さんは間違いなく,日本の若手小学校教員ナンバー1のお1人です。
彼と最初に会ったとき「こんな教師もいるんだ!」と感動し,「だから教師はすごい!」と思ったのをおぼえています。
さぁ,みなさんも負けずに,クラス会議を始めましょう!
日本中の学校にこの方法が広がっていけば,今,起こっている問題の8割はなくなることでしょう!
クラス会議のやり方も分かりやすく書かれています。ぜひ、実践していきたいです。
クラス会議で子ども同士のつながりが深まり、安心して過ごせる学級風土を築いていけることがよく分かりました。
なかなか時間がないのですが、時間を作り、計画的にクラス会議をしてみたいと思います。
コメント一覧へ