図解 社会の授業デザイン
子どもの問いを深める49の視点

図解 社会の授業デザイン子どもの問いを深める49の視点

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見れば、わかる、できる。

地図づくり活動で情報活用能力を育てる、子どもたちに教科書の活用方法を教える、子どもたちのつぶやきを生かす、探究的なテーマで学習を発展させる、社会科ならではのノート技能をおさえる…など、子どもの問いを深める49の視点を、一瞬で理解できる図解で紹介。


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PDF
ISBN:
978-4-18-252320-5
ジャンル:
社会
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 128頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年5月21日

もくじ

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 楽しい授業づくりの原則
01 クイズ・ゲームを楽しいだけで終わらせない
02 授業開きでわくわく感や見通しをもたせる
03 繰り返しできる「定番のミニ活動」を準備する
04 地図づくり活動で情報活用能力を育てる
05 「知る」「調べる」「使う」で学習用語を身に付ける
Column1 ゲーム・クイズの意義を意識させる
第2章 教科書分析と活用
06 教科書のパーツの掲載意図を分析する
07 教科書本文の分析を授業に役立てる
08 子どもたちに教科書の活用方法を教える
09 教科書プラス・アルファで学びを深める
10 4つの方法で地図帳使用率を向上させる
Column2 教科書の表紙や目次にも着目
第3章 学習問題づくりと単元づくり
11 単元導入場面で問題意識を高める
12 主体的な学習のために見通しをもたせる
13 子どもたちのつぶやきを生かす
14 新たな学習問題を広げ学びを深める
15 自分なりに単元の構成を研究する
Column3 教師自身は問題意識をもって資料を見ているか?
第4章 発問の技術
16 発問の種類を知り,場面によって使い分ける
17 ゆさぶり発問で多様な考えを引き出す
18 方法発問・関連発問で学習技能を育てる
19 探究的なテーマで学習を発展させる
20 発問後の指示は意図や見通しを明確に
Column4 優れた発問を追試してみることの大切さ
第5章 板書・ノート指導
21 社会科における板書機能を理解する
22 子どもの考えを板書に位置付ける
23 社会科ならではのノート技能をおさえる
24 自分の考えを表現するノートに
25 板書・ノート・ICTを連携し思考のためのノートに
Column5 「ノート指導」に特化した時間
第6章 資料提示・資料活用
26 資料提示の一工夫で考えを引き出す
27 資料の種類で読み取り方法を変える
28 複数の資料で気づきを深める
29 学習資料集の特徴を教えて活用の幅を広げる
30 子どもたちの興味・関心を教材として授業に生かす
Column6 学習資料集の古さは使用頻度に比例する
第7章 調査活動・話し合い活動
31 見学学習は事前・事後学習がポイント
32 様々な情報収集活動を経験させる
33 「根拠」「焦点化」を意識した話し合いをさせる
34 話し合いの目的を明確にし,共有する
35 ペア・グループ学習の効果を理解しておく
Column7 考えの手がかりとして選択肢を準備する
第8章 UD授業とICT活用
36 授業のUD化は「視覚化」「焦点化」「共有化」から
37 支援が必要な子への個別対応を考える
38 指導の工夫の1つとしてICTを活用する
39 目的と場面を明確にしてICTを活用させる
40 個別最適・協働的な学びへのアプローチを理解する
Column8 優れたデジタル教材を活用する
第9章 学習評価・ワークシートとワークテスト
41 目的を意識して効果のある振り返りにする
42 手順と留意点を見直してよりよい学習評価にする
43 指導・学習改善につなげるために,共有を意識する
44 ワークシートのよさを引き出し評価につなげる
45 ワークテストは事前も事後も指導をする
Column9 学びの跡を短時間でその場でみる
第10章 教材研究
46 教材研究は3ステップで行う
47 限られた時間で教材研究を行うには
48 身近なところから教材の種を見つける
49 物・人・旅で教材研究を楽しむ
Column10 ゲスト・ティーチャーとの授業は構成と質問がポイント
参考文献

はじめに

 研究会で若い先生方と話すと,「社会科の指導について学ぶ機会が少ない」という話を時々聞きます。確かに,学校の研究として対象としている例も国語や算数に比べれば少ないでしょう。

 その先生方は授業研究に熱心な先生方です。勤務時間以外の貴重な時間を費やして研究会に参加しています。実践している指導法に満足せずに,少しでも子どもたちのために自分自身を向上させようとしています。それでも,こと社会科に限っては授業参観も研修の機会も限られているとのことです。


 その点,私は幸せでした。小学校教員になった1980年代は社会科の授業研究が盛んでした。身近なところに社会科の研究校があり,地域の社会科研究会の活動も盛んでした。研究授業も定期的に行われ,先輩からの声かけで自分自身が研究授業をする機会も2年に一度はありました。その際には,多くのことを先輩から教えていただきました。

 また,教育雑誌や書籍等には良質の教育情報があり,社会科教育の著者の書籍を次々と購入しました。書籍を読むだけでは物足りず,時には首都圏で開催された研究会に何度も足を運びました。費用はかかりましたが,それらで得た学びも自分の血となり肉となり,担任している子どもたちに還元できました。

 今はインターネットで様々な情報が入手できますし,さらにオンラインで開催されている研究会もあり,外部への研究会参加も便利になりました。それでも「社会科の指導について学ぶ機会が少ない」というのは,その先生方に必要な情報が届いていないということでしょう。


 本書は,私がこのように学んだり,実践したりしたものを文章と図解形式でまとめたものです。今までイラスト付きの書籍を発刊することはありましたが,図解を含めた形式で執筆するのは初めてのことでした。

 図解のよさは,視覚的に流れを見ることができたり,比較することで考えたりすることにあります。本書は見開きで1項目になっており,最初に文章を読み,図解でその内容をより理解できる形式になっています。内容については,各項目の基本的な指導の原則と具体例の両方を可能な限り入れるようにしました。若い先生方にも理解しやすいと思われます。

 また,第1章から第10章までを順番に読む必要はありません。最も自分が必要としている部分から読むことをお勧めします。最初に目についた章が読者の皆様にとって一番必要な内容であると考えます。


 本書が皆様のこれからの社会科授業の参考になればと願っています。そして私が経験したように,本書から得られた学びが子どもたちに還元されるのであれば,これほど嬉しいことはありません。


 本書を出版するにあたっては編集担当の新井皓士さんに大変お世話になりました。執筆のペースが遅くご迷惑をおかけしましたが,無事出版にこぎつけることができました。

 心から厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。


  2023年3月   /佐藤 正寿


著者紹介

佐藤 正寿(さとう まさとし)著書を検索»

1962年,秋田県生まれ。1985年から岩手県公立小学校に勤務。教諭,副校長を経て2018年から東北学院大学文学部教育学科教授。小学校教員時代は「地域と日本のよさを伝える授業」をテーマに実践を重ねた。現在は教員を目指す学生に自分の教員時代の経験を語っている。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
    • 授業づくりのコツが項目ごとに分かれて示され、ポイントが図でわかりやすくまとめられているのが良い。
      2023/8/2750代・小学校管理職
    • 基本的なことがコンパクトにまとめてあり,活用しやすい。
      2023/7/2350代・小学校教員
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