- まえがき
- /堀 裕嗣
- 1 低学年の国語授業開き
- 低学年1 成功体験と変化をつけた繰り返しでスタート
- /近藤 佳織
- 低学年2 授業の基本形をスタートから〜1年生の授業開き〜
- /高橋 百合子
- 低学年3 「『こくご』って,楽しい!」を実感させる
- /中條 佳記
- 低学年4 言葉で遊ぼう〜あいうえお作文で自己紹介〜
- /堀内 拓志
- 2 中学年の国語授業開き
- 中学年1 バランスのよい授業開きで自信を育む
- /松森 靖行
- 中学年2 教師の意識・指導で,学びの空気を引き出す
- /楠本 輝之
- 中学年3 身体と言葉で春を感じよう 草野心平「春のうた」を使って授業開き
- /白井 敬
- 中学年4 年間を見通した上で授業開きを行う
- /山田 将由
- 3 高学年の国語授業開き
- 高学年1 授業開きとは授業システムを作り上げることである
- /大島 崇行
- 高学年2 読むことを楽しむ〜詩のイメージを挿絵に〜
- /水戸 ちひろ
- 高学年3 自己紹介は立派なスピーチです
- /中村 健一
- 高学年4 音読で子どもが育ちを実感できる授業
- /岡田 広示
- 4 中学校の国語授業開き
- 中学校1 まずは授業のシステムづくりから〜「できる」を実感させる〜
- /橋 和寛
- 中学校2 「ごま」よりも「たね」をまこう
- /山本 純人
- 中学校3 たのしい活動を通して国語科学習の動機付け
- /平山 雅一
- 中学校4 まずどの「力」から?
- /合田 淳郎
- あとがき
- /堀 裕嗣
まえがき
授業開きは1年間にわたってその教科がどのように展開されていくのか,その見通しをもたせる1時間と考えて良いでしょう。かと言って,シラバスに従ってこの1年間のカリキュラムの見通しを語って聞かせるのではあまりにも味気ありません。そうか!この教科はこんなふうに勉強していくのか。自分にもできそうだ!楽しく勉強できそうだ!そんな思いを子どもたちに抱かせる1時間である必要があります。楽しい活動を伴った,それでいてその活動を通してその教科の本質が理解される,そんな1時間となることが理想です。
特に国語科は戦後に筆頭教科となって以来,基幹教科とも言われ,指導時数も多く,だれもがその重要度を認識している教科です。しかし,だれもが重要だと認識しながら,その指導法には王道がなく,教師たちがその指導を一番難しいと感じている教科でもあります。
本書では16名の方々に,発達段階に応じた1年間の国語科の教科経営を見据えながらも,年度の最初の1時間をどう構成するのか,どんな学習活動によって学習の心構えを子どもたちに抱かせるのか,そんな1時間の理想像を実践報告として語っていただきます。数多の指導理論が新しく主張されては雲散霧消していく国語科教育の世界にあって,16人の教師が自らの経験に基づいた実践感覚によって,子どもたちの姿や表情が浮かぶように,また,読者の皆さんが追試可能なように提案していきます。
/堀 裕嗣
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- 明治図書
- 学期はじめにはいつも悩みます。2021/1/1060代・高校教員