- まえがき
- /藤原 友和
- 見える化1 「見える化」で学習が主体的になる
- /藤原 友和
- 見える化2 「見える化」ツールで子どもたちの主体的な学びを支える
- /村山 豪
- 見える化3 「見える化」による授業改善のポイント
- /渡辺 光輝
- 見える化4 何のために「見える化」し,どのような内容を「見える化」するかが大切
- /川本 敦
- 見える化5 「見える化」で「声なき声」を表出させる
- /藤倉 稔
- 見える化6 「見える化」への第一歩
- /杉本 直樹
- 見える化7 「見える化」で実感を伴った理解が生まれる〜「見える化」を実践に取り入れるポイント〜
- /山寺 潤
- 見える化8 「見えないもの」を「見える」ようにする
- /朝倉 一民
- 見える化9 何をするかが分かるためにまず「見える化」を
- /長瀬 拓也
- 見える化10 「見える化」による対話の促進が,クラスを安定化させる
- /中島 主税
- 見える化11 高校国語の「見える化」実践
- /行 智沙
- 見える化12 古典にこそ「見える化」が必要だ!「e国宝」を使った実践
- /吉川 岳彦
- 見える化13 人物相関図づくりを使った読み取り
- /橋 和寛
- 見える化14 子どもたちの活動を支える「見える化」
- /石川 翔大
- 見える化15 子どもの目が輝く三つの「見える化」
- /白井 敬
- 見える化16 「見える化」と国語
- /大塩 直子
- あとがき
- /藤原 友和
まえがき
近年,教育の世界でも「見える化」という言葉が聞かれるようになってきました。
もともとは企業の問題解決の手法として使われていたのですが,その言葉の分かりやすさと,解釈のしやすさのため,多様な受け止め方をされ,多様な実践が報告されています。ファシリテーションの流行とも相まって,ファシリテーション・グラフィックやホワイトボードミーティングなど,議論の「見える化」に関する提案も豊富です。まさに百花繚乱の体を為しています。
新しい言葉というものにはそういう傾向があります。概念規定がはっきりしない。その結果,各者各様の「見える化」実践が報告される。見方によっては諸派乱立し,望ましいことではないかも知れません。
しかし,あえてそれを肯定しようというのが本書の試みです。本書のライターにはそれぞれの考える「見える化」の実践を報告していただきました。ある者は音声言語に焦点化する。ある者はICTを活用する。また,ある者は説明文の図解に特化する。ある者は単元全体をつらぬいて,学習過程を「見える化」する,といった具合です。
小学校から高校まで校種も様々。「見える化」の守備範囲の想定も様々。そのような中から,どうやらこのあたりに「見える化」の有効性があるらしいぞ。こういう機能を持っていそうだぞ―そのような発見があったとしたら幸甚です。
/藤原 友和
-
- 明治図書
- 「見える化」という言葉は、一般的には用いられにくい言葉だろう。しかし、聴覚優位が多い教育現場で、視覚的に訴える試みを網羅しているのは、それに救われる子どもが多いのは間違いない。そういう意味でも、深い一冊である。2016/10/1130代・男性