- まえがき
- 第1章 算数科授業開きネタ集 低学年編
- 1 「隙を与えない」×「盛り上がる」=最高のネタ〜操作・動作化・表現〜
- @隙を与えない
- A「絵を見てお話を作る」授業展開モデル
- B数字を書く練習
- 2 遊びの中に算数がいっぱい!(1年生)
- @不安がわくわくに変わるように
- A「遊びの中に算数がいっぱい!」授業展開モデル
- B体験することに手を抜かない指導を
- 3 「やるべき」と「やりたい」をつなぐ授業開き
- 〜間接教育から直接教育へのつながりを意識して〜(1年生)
- @教育方法の視点から捉え直す
- A「やるべき」と「やりたい」をつなぐ授業開きの実際
- B不安を払拭して,自信をもつ段階を
- 4 子どもを引きつけ,教えてほめてスタートを
- @授業の前半は百玉そろばんを
- A後半は教科書で教えてほめる
- 5 「穴埋めたし算」でできる!そうか!やってみたい!を育てたい(2年生)
- @心がけている2つのこと
- A全員が解ける「穴埋めたし算」授業展開モデル
- B算数の授業を通して育てたいこと
- 6 仲間のことを深く知る『表とグラフ』の学習
- @『表とグラフ』が授業開きにちょうどよい理由
- A「自己紹介カード」づくりは,事前に取り組ませておく
- B授業の導入15分
- C授業の中盤15分
- D授業の終末15分
- 7 算数版:船長さんが言いました〜間違えてもいいよ!どんどんチャレンジしよう!〜
- @教室で間違える経験を
- A新たな課題の登場
- Bゲームを発展させる
- 第2章 算数科授業開きネタ集 中学年編
- 1 既習事項を使って新しい学びへつなげる〜九九の世界を広げよう〜
- @授業のねらい
- A「九九の世界を広げよう」授業展開モデル
- B協同学習の技法「ジグソー」活用
- C1年間のゴールイメージ
- 2 中学年の算数授業は,算数マジックで!
- @マジックで楽しく授業開き
- A「算数マジック」授業展開モデル
- B中学年の算数授業開きでこのマジックを扱うよさ
- C授業が終わっても考え続ける子どもを育てるために
- 3 先生の手品で“宝探し”の授業
- @算数の授業で大切にしている3つのこと
- A「手品で宝探し」授業展開モデル
- 4 「授業開き」はファーストインパクト!
- 〜楽しい授業と学習規律で1年間の授業設計をする!〜
- @「授業開き」だからこそ,子どもたちの記憶に残る
- A楽しい授業で熱中させる
- B活動を通して学習規律を教える
- 5 「つながる」算数ゲームで楽しい授業開きを!
- ○「友だちとかけ算ゲームを楽しもう!」授業展開モデル
- 6 メッセージを伝える授業開き〜教科書の問題を授業開きのネタに〜
- @教材のネタではなく教科書の問題
- A4つの方法
- B教科書の問題がある限り
- 7 算数で「失敗」を「知恵」に変える術を
- @授業開きに込めるメッセージ
- A「みんなの知恵を集結して問題を解く」授業展開モデル
- Bメッセージを強化
- 8 「手拍子公倍数」で,算数的活動にせまる
- @算数で探そう「は・か・せ」の方法
- A「手拍子公倍数」授業展開モデル
- 9 続きを考えたくなる“魔法陣”の授業開き
- @中学年の授業開きで大切にしたいこと
- A「続きを考えたくなる魔方陣」授業展開モデル
- B授業で終わらない学び
- 10 友達の考えを理解しよう〜式から図,図から式〜
- @相手を理解する場
- A教材「式をよむ」授業展開モデル
- B式から図
- C図から式
- D先生の式がわかるかな
- 第3章 算数科授業開きネタ集 高学年編
- 1 友達の生年月日を当てるマジック〜数の面白さの再発見〜
- @高学年の現実
- A「ゲーム感覚」で算数を楽しむ
- Bネタあかし
- C楽しさを入り口に
- 2 背中の数字当てゲーム
- @ねらい
- A「背中の数字当て」授業展開モデル
- B実践して
- 3 学びの構えを共有する〜「できる」「わかる」を考えるネタ〜
- @〈できる〉〜小数×小数の筆算を通して〜
- A〈わかる〉〜小数+小数と,小数×小数の筆算を比べて〜
- B学びの構えを共有する
- 4 授業開きは知的なゲーム型算数から!!〜スリーナンバークイズ〜
- @スリーナンバークイズの進め方
- A準備するもの
- B「スリーナンバークイズ」授業展開モデル
- 5 マインドマップで算数の授業開き
- @MMのよさ
- AMMを算数の授業で活用する方法
- BMMで算数の授業開き
- 6 考える楽しさを味わう授業開き
- @みんなが知っている?みんなが知らない?
- A「100cm3の立方体を指でイメージする」授業展開モデル
- B今後の授業につなげるために
- 7 子どもの眼に自信があふれてくる授業開き鉄板ネタ
- @なぜ必要なのか
- A授業開き鉄板ネタ紹介
- 8 リアル脱出ゲームで授業開き〜力を合わせて脱出しよう!〜
- @算数版リアル脱出ゲーム
- A授業開きで行う算数版リアル脱出ゲーム
- B「算数版リアル脱出ゲーム」授業展開モデル
- C実際に使用した問題
- 9 多様な答え,答えがない問題で学級開き
- 〜「学び方」や「算数の楽しさ」を伝えるために〜
- @授業開きで行う問題
- A学級開き=授業開き
- B「学び方や算数の楽しさを伝える」授業展開モデル
- C自然と「学び方」を意識する授業開き
- 10 かかわり合う中でよりよい人間関係を構築する
- 〜オープンエンドで考えたくなる教材〜
- @かかわり合い学び合う
- Aオープンエンド
- B「オープンエンドで考えたくなる」授業展開モデル
- C人間関係を深める声
- 第4章 数学科授業開きネタ集 中学校編
- 1 スピードと規則性の数学ネタ
- @数学リレー
- Aスーパーハイテクとんぼロボット
- B回文
- Cペッグゲーム
- 2 「全員で賢くなる」雰囲気を一気に醸成する
- @数学が苦手な人の気持ちを体感させる
- A「できるから,やる気が出る」を意識する
- Bエベレスト理論で富士山を登らせる
- 3 「これから1年間の数学の授業」を伝える
- @「算数」と「数学」って,何が違うの?
- A「数学」って,なんで勉強するの?
- B数学通信を配布する
- あとがき
まえがき
1/175 1/140
みなさん,上の2つの分数が何を示しているかわかりますか。この2つの分数は,算数・数学科の授業開きの日を表しています。分子の1は1時間目,それぞれの分母は
175…算数科の年間授業時間数(1年生を除く)
140…数学科の年間授業時間数(2年生を除く)
を示しています。このように分数にしてみると,算数・数学の授業開きは,175時間,140時間という長い時間のたかが1時間ということがよくわかります。授業閉めの日までの道のりの方が遥かに長いのです。だから,「授業開きなんて」と思われる方もいるかもしれません。しかし,授業開きの1時間というのは,たかが1時間ではありません。特別な1時間なのです。プロ野球でも開幕戦は特別な1日だと言われています。開幕戦は,監督やコーチは先発投手,打順,作戦などをいつも以上に悩むそうです。なぜなら開幕戦が今シーズンを占うと言われているからです。算数・数学の授業開きも同様ではないでしょうか。だから,1年間を意識した学習規律,算数科・数学科における学び方,授業の進め方,算数・数学の楽しさなどの教師の思いがこもった授業開きをしないといけません。
本書には,30本の算数・数学の授業開きのネタが掲載されています。どのネタも教師の思いがこもったネタです。本書が皆様の算数・数学の授業開きにお役に立てれば幸いです。
/樋口 万太郎
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- 明治図書
- このシリーズはわかりやすくて、とても良いです。2020/6/1430代・小学校教員
- タイトル通り、授業びらきに使えます。これからこんな授業したいな、こんなふうにやっていくよなど、子どもに伝えたいことをこんなふうにやっていくと伝わるなあと、すごく参考にさせて頂き、早速使いました。2016/12/2340代・小学校管理職
- 複数の著者が書いておられるが、それぞれの教育観がにじみ出ていていいです。2016/2/2040代・小学校教諭