- はじめに
- 本書の使い方
- 索引
- 第1章 楽しく学んで、言葉の力を育てる
- 1 今、漢字の「書き」に思うこと
- 2 「漢字学習」のねらいと「漢字の『書き』」の有意性
- 3 漢字を楽しく学ぶために
- 4 言葉の力を育てる「漢字学習」
- 5 本ワークに込めた思い
- 第2章 チームで覚えて誤答が激減!「小学校3・4年」ラクラク漢字ワーク
- 3年(全200字)
- 1 そりと点
- 【代、式、州、球】
- 2 日か目か、どっち?
- 【昔、者、着、員、負、真、具】
- 3 「よこ画」は、何本?
- 【業、乗、幸、美、集】
- 4 おれの向きを、たしかめて
- 【皿、血、向、島、鳥、身】
- 5 となえて、かこもう
- 【由、面、曲、農、両】
- 6 つらぬく画は、さいごに
- 【申、事、転、軽、重】
- 7 にているかん字、どこがちがう?
- 【鼻、界、号、写、取、助、度、皮】
- 8 「にんべん」の右は、何?
- 【仕、係、使、他】
- 9 「てへん」の右は、何?
- 【丁、打、指、拾】
- 10 「さんずい」の右は、何?@
- 【波、湯、温、湖】
- 11 「さんずい」の右は、何?A
- 【流、消、深、港】
- 12 「糸へん」の右、ふくわらい
- 【緑、級、終、練】
- 13 「しめすへん」の右、ふくわらい
- 【福、礼、神】
- 14 「木へん」の右、ふくわらい
- 【横、植、様、橋、根】
- 15 「のぎへん」の右、ふくわらい
- 【和、秒、委】
- 16 「方へん」の右、ふくわらい
- 【族、旅、放】
- 17 つくりが、同じ@
- 【投、役】
- 18 つくりが、同じA
- 【反、坂、板、返】
- 19 つくりが、同じB
- 【柱、住、注、主】
- 20 つくりが、同じC
- 【詩、持、待】
- 21 「てつ」の「や」、「のむ」「やかた」
- 【鉄、飲、館、銀】
- 22 月は、どっちに?
- 【期、服、勝、皮】
- 23 右、左、どっちに書く?
- 【陽、都、配、酒、階、部、倍】
- 24 どっちが、入る?
- 【央、決、次、泳、氷】
- 25 長い「日」、ぺちゃんこの「日」
- 【暗、暑】
- 26 「ウかんむり」の下は、何?@
- 【実、定、宿、宮、寒】
- 27 「ウかんむり」の下は、何?A
- 【安、守、究、客】
- 28 「草かんむり」の下、ふくわらい
- 【荷、薬、苦、世、葉】
- 29 「たけかんむり」の下、ふくわらい
- 【第、筆、箱、笛、油、等】
- 30 「立」の下は、何?
- 【章、童、商】
- 31 「ひとやね」の下は、何?
- 【全、命】
- 32 「はつがしら」の下は、何?
- 【豆、登、発、祭】
- 33 「したごころ」の上、ふくわらい
- 【息、意、急、悪、感、悲】
- 34 「たれ」いろいろ
- 【屋、局、庫、庭、岸、炭、病】
- 35 「もんがまえ」「かぎ」の中は、何?
- 【問、開、歯、医、県、区】
- 36 「しんにょう」の上、ふくわらい
- 【運、速、遊、追、進】
- 37 「にょう」の上は、何?
- 【送、起、題】
- 38 となえて書こう@
- 【院、習、味】
- 39 となえて書こうA
- 【列、対】
- 40 書きじゅんを、たしかめて
- 【服、皮、駅】
- 41 「つながり」を、感じて
- 【予、表、帳、物、育、有】
- 42 カタカナの足し算
- 【化、死、受、勉】
- 43 一つおぼえて、それから「へんしん」
- 【豆、短、重、動、相、想、羊、洋、平】
- 44 どこに「口」?
- 【品、始、路、昭、研、君】
- 45 部分のパズル@
- 【落、漢、去】
- 46 部分のパズルA
- 【談、調、整、所、畑】
- コラム 字形要素について
- 4年(全202字)
- 1 「力」いっぱい
- 【加、功、努、勇、協】
- 2 あたまに「ツ」
- 【労、栄、覚、挙、愛】
- 3 「ツ」がつく、つかない
- 【単、果、課、巣、戦】
- 4 「日」?「目」?どこに?
- 【置、昨、景、量、唱、借、省、最】
- 5 女の子は、どこかな?
- 【孫、季、好、要】
- 6 「ぼく」「あくび」する
- 【欠、改、敗、散、牧、特】
- 7 どこに「口」?
- 【各、固、器、辞、周、塩、司】
- 8 「まがり」「そり」どっちかな?
- 【児、兆、競】
- 9 「点」は、いつ書く?
- 【必、博、飛、初、祝】
- 10 「よこ画」から「そり」へ
- 【民、氏、低、底】
- 11 「つながり」を感じて
- 【成、城、浅、残】
- 12 「木」「大」のかくれんぼ
- 【未、末、夫、失、矢、笑、束、候】
- 13 「くさかんむり」の下は、何?
- 【英、菜、芸、芽】
- 14 「ウかんむり」の下は、何?
- 【案、察、完、害】
- 15 「れっか」の上は、何?
- 【然、照、熱、無、験】
- 16 「なべぶた」の下は、何?
- 【変、衣、卒】
- 17 「ひとやね」と左右のふくわらい
- 【倉、念、食、録、鏡、飯】
- 18 えいようのさ?
- 【良、養、差、産、老】
- 19 「さんずい」の右は、何?
- 【清、漁、満、浴、治、泣、位】
- 20 「木へん」「のぎへん」右は、何?
- 【松、梅、利、積、種】
- 21 「木へん」の右、ふくわらい
- 【械、極、機、材、札】
- 22 「りっとう」の左、ふくわらい
- 【刷、別、副、側、例】
- 23 「ごんべん」つなぎ
- 【議、試、順、訓、説】
- 24 「いとへん」の右、ほかにも使おう
- 【的、約、給、続、結】
- 25 「にんべん」の右、ふくわらい
- 【伝、便、働、仲、億、信】
- 26 「ぎょうにんべん」「ぎょうがまえ」の右、ふくわらい
- 【径、軽、徳、徒、街】
- 27 「こざと」「おおざと」どっちかな?
- 【郡、隊、陸、節、印、群】
- 28 「貝」と「おおがい」どっちかな?
- 【賀、貨、類、順、願】
- 29 「たれ」の下は、何?
- 【席、康、付、府】
- 30 「にょう」の上は、何?
- 【辺、選、達、軍、連、輪】
- 31 一つ覚えて、それから「へんしん」
- 【建、健、票、標、争、静】
- 32 部分の足し算@
- 【令、冷、果、課、官、管】
- 33 部分の足し算A
- 【灯、焼、期、旗、観】
- 34 部分の足し算B
- 【共、典、法、以】
- 35 部分の足し算C
- 【折、料、参、求】
- 36 部分の足し算D
- 【包、臣、不、希、帯】
- 37 部分の足し算E
- 【関、望、崎、埼、梨】
- 38 都道府県名@
- 【宮城県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、神奈川県】
- 39 都道府県名A
- 【新潟県、富山県、福井県、山梨県、岐阜県】
- 40 都道府県名B
- 【静岡県、大阪府、滋賀県、兵庫県、奈良県】
- 41 都道府県名C
- 【岡山県、香川県、愛媛県、福岡県、佐賀県、長崎県】
- 42 都道府県名D
- 【熊本県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県】
- 43 都道府県名E
- (地図1)
- 44 都道府県名F
- (地図2)
- 解答
はじめに
漢字学習のワークは沢山刊行されていますが、その多くは、授業で扱う教材の新出漢字を取り扱っています。しかし本書は、それらとは全く異なる「漢字の『書き』に特化した効果的な学習法」を採用しています。言葉として漢字を覚え、日常生活で活用できるようになることを目指す「子ども達のための、子ども達の言葉の力を育てる」ワークです。
今から二十年前、全国の小中学校の児童生徒を対象に実施された「教育漢字の習得に関する調査」では、「犬」の点を一画目の右下に書いた誤答等が報告されて、漢字の「書き」の力の衰えが問題視されました。筆者は、そこに挙がった一年から六年までの学習漢字1006字の膨大な誤答に自らが指導していた児童の誤答を加え、全てを分析し誤答出現の原因を探りました。
「書き誤り」の原因の一つは、見方の甘さ、認識面の問題です。子ども達の多くは、点画の込み入った部分をよく見ていません。逆に、その箇所に意識が集中して他の部分を見落としたり、似た字形の漢字を混同したりする場合もあります。もう一つの原因は、書き進め方が分からないという運動面の問題です。漢字を正しく書き進めるには、脳内に正しい形の漢字を作り上げておく必要があります。「書き進め方」は運動面だけでなく認識面も関係しているのです。これを踏まえて効果的な漢字の学習方法を検討し、「見方」と「書き進め方」の提示と誤答分析に基づく独自の「チーム編成」を確立しました(杉ア哲子『チームで覚えて誤答が激減!小学校の全漢字1006字の「書き」ラクラク覚え方辞典』明治図書、2014)。
その後に刊行した 「ひらがな・カタカナ」のワーク(杉ア哲子『文字を書くのが苦手な子どものための「ひらがな・カタカナ」ラクラク支援ワーク』明治図書、2016)は、ご好評いただいて版を重ね、既に多くの子ども達に活用されています。形のイメージ(見方)と動きのトレーニング(書き進め方)の提示、そして独自の「チーム編成」という学習法の有意性が認められたと考えています。(図省略)
この度、平成29年告示の学習指導要領で提示された漢字20字を加えてチームを再編成し、「ワーク」の形に整えて子ども達に直接届けられることになりました。長年の継続的な研究の成果を具体化できて、心から嬉しく思います。
予測困難な社会において、 次の時代を生きる子ども達に必要なのは、揺るぎない確かな「言葉の力」です。人は、言葉によって世界と繋がり、言葉によって世界を広げていくからです。漢字を楽しく学んで、未来を拓く「言葉の力」を育てましょう。
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- 明治図書