- はじめに
- 第1章 これで安心! 理科授業入門編
- 理科室たんけんと理科係で準備はバッチリ!
- ――理科室たんけん/ 理科室ビンゴ/ 理科係(かかり)
- 黒板プレートで,だれにでも課題解決型の授業ができる
- ――考え込むのではなく自分で発見する授業
- ノート指導も課題解決学習のパターン化からはじめよう
- ――美しいノートより考えているノート
- こうすれば子どもたちは「討論」に熱中する
- ――教科書は開かない 予習もしないこと
- こうすれば子どもたちは「実験」に熱中する
- ――実験前に結果の読み方を確認する
- ・ルールとマナーで楽しい理科実験
- 第2章 やるぞ! 理科授業スキルアップ編
- 子どもが討論に引き込まれる課題をつくろう
- ――「なぜでしょう?」は解決不可能な課題/ 具体的な現象で問いかける
- 課題は修正されて本モノになる
- ――当たり前のことを聞かれても思考のスイッチは入らない
- 課題をきちんと説明する,それが討論への第一歩
- ――問いを明確にし,選択肢を具体物で示す
- 中立にバランスをとることが討論における先生の役割
- ――討論を引き出す魔法の言葉
- 子どもたちが課題から選択肢をつくるステップへ
- ――自由な発表から絞り込んで選択肢をつくる
- 子どもたちが課題から実験方法を考えるステップへ
- ――実験の手段があって初めて問題解決学習は完成する
- 理科新聞作りはまとめ学習の王道!
- ――ポイントは,『自分メッセージ』
- 理科学習発表会や科学劇で学んだことを伝えよう
- ――理科を楽しむ子どもたちの姿が親に感動をあたえる
- 参観日には保護者参加型の授業をしてみよう
- ――参加型授業で保護者の意識と理解が変容する!
- 全校集会や地域活動でサイエンスショーに挑戦!
- ――サイエンスショー挑戦で普段の授業が変わる!
- ・実験出前屋参上! ある日のサイエンスレンジャー
- 第3章 まさか! 初めての理科主任編
- 一目瞭然! 理科室の整理術 まずはラベルをはろう
- ――ラベル作りで全体把握/ ラベルは目立つようにはろう
- さぁ,夏休みだ。やるぞ,理科室大移動!
- ――不要な物は処分しよう/ 理科室の棚の割り振りには2つの方法がある
- 安全な理科室・見せる理科室 レイアウトはこの原則で
- ――子どもが入る必要のない理科準備室にする/ 長さで決める収納レイアウト
- 理科室の棚に番地をつけ,地図と単元別物品一覧を作る
- ――番地をつけて地図作り/ 便利な単元別物品一覧
- 理科室ワンダーランド化計画 学校一の人気スポットに!
- ――実験道具をどこに置くか/ ミニ科学体験祭りのススメ
- 「理科ちゃん通信」で学校ぐるみで理科大好き!
- ――「理科ちゃん通信」の効用/ 職員むけ通信にはうんちくや理科のアイディアを載せよう
- ・理科ちゃん通信 アルコールボトル・全身を映す鏡
- 第4章 「おおっ」と大歓声! 視聴覚機器活用編
- 古いビデオカメラで簡単実物投影機
- ――まずは設置/ 液晶プロジェクターも活用/ テレビ2台以上に映し出す
- 黒板に直接投影でグラフ作成
- デジタルカメラで簡単提示スライドショー
- デジタルカメラ動画機能で決定的瞬間をゲット
- ――まずは撮る,見せる/ ハイレベル,動画ソフトで編集
- 何台ものテレビモニターに同じ映像を映してみよう
- 第5章 地道に残す,観察方法充実編
- 観察記録は効率的,効果的に使おう
- ――観察記録は常に準備/ 継続観察は毎日10分/ 観察記録はどんどん残す/ 他
- 月や星の観察はまず自宅前の景色調べ
- ――方位磁石で確認/ オリジナルを模写
- 新聞の月の満ち欠けを集めさせよう
- ――月齢を確認して授業/ 立体月齢早見で月の形確認
- ビデオカメラで蛹化,羽化の瞬間をゲットしよう
- ――ねらいを定める/ ビデオカメラをセット/ パソコンで編集/ 本格編集は専用ソフトで/ 他
- 普通の顕微鏡をテレビ投影システムにしよう
- ――ビデオカメラの活用/ 直視と投影の使い分け
- 第6章 パソコンとインターネットでらくらく理科授業編
- パソコン画面を大きく投影しよう
- ――液晶プロジェクターで投影/ ダウンスキャンコンバーター活用/ テレビに投影/ 他
- 天気の学習はリアルタイムでネット活用
- ――気温の変化は気象庁サイトで/ 「お天気アニメータ−」でデータを蓄積/ 他
- 月や星の学習はソフトでらくらくシミュレーション
- ――Stella Theater Light
- ネットで検索 自由研究・実験ネタ探し
- ――科学実験データベース活用/ まずは検索!
- スカイプ電話でびっくりテレビ会議
- ――まずはスカイプインストール/ パソコン2台で電話を開通/ ウェブカメラでテレビ電話/ 他
- ネットで同定 らくらく簡単生き物図鑑
- ――まずは検索!/ 拡大提示してみんなで同定
- 第7章 困ったときとネタ探し,こんなときはこうする編
- ガラス器具のよごれをきれいに落としたい!
- ――アルコールランプのロウ/ 試験管やビーカーの白い汚れ/ 試験管の茶色いさび/ 他
- 水溶液の区別をはっきりさせたい!
- ――試験管に入れた水溶液の区別/ ビーカーに入れた水溶液の区別/ 他
- 水溶液の濃さを調製したい!
- ――うすい塩酸/ うすい水酸化ナトリウム水溶液/ うすいアンモニア水溶液/ 他
- マッチの管理を徹底してやりたい!
- ――残った本数+燃えかすの本数=5本チェック
- 3年生の教材はこうする!
- 4年生の教材はこうする!
- 5年生の教材はこうする!
- 6年生の教材はこうする!
- 第8章 ワクワク! ドキドキ! サイエンスグッズ編
- 感動系,癒し系の命輝く生き物たち!
- ――一番人気のハムスター/ おっかなビックリ!ウシガエル/ シュレーゲルアオガエル!/ 他
- 知的好奇心をくすぐる科学おもちゃ・グッズ!
- ――体ぐらぐらプッシュオーバー/ 驚愕の進化 遠山式立体画像/ 回る!揺れる! 北岡 錯視/ 他
- おわりに
はじめに
前著「文系教師のための理科授業◯◯note3・4年編」「同5・6年編」を2005年に発刊しました。「よい子のノートが本になった」のコンセプトで,メインはノートを作る…という発想でした。
でもそのページに注釈として入れたときに,メインのノート部分(板書がそのまま本になるように編集しました)よりも,各ページの帯に記した「ベテランの知恵」「指導のツボ」「転ばぬ先のツエ」「実験のコツ」など,コラム的に書いた記事が「わかりやすい」「的を射ている」など思わぬところで評価を得ることになりました。
それなら,その「ツボ」や「コツ」をまとめて本にしてしまおうと企画したのが今回の「入門&スキルアップ集」です。
(図省略)
今まで専科授業だったのが初めて理科の授業をされる先生,心ならずも理科担当となってしまった先生,そして元々理科が苦手な多くの先生がちょっと知っておくだけで役に立ち,すぐに使え,子どもに,同僚に「おおっ」と言ってもらえる,そんなネタを数多く集めました。
中には決して理科だけで使うにはもったいないような多くの教科や教室で使えるような「ワザ」もあります。どれもこの道ウン十年の理科担当一筋で仕事をしてきた著者たちが実践し,「これこそ」と抜粋した優れものばかりと自負しています。
(図省略)
どうぞ取っつきやすく簡単そうなものから実践してみてください。
できるだけ文章よりも写真やイラストを多用し,見開きのイメージを頭に浮かべながら編集してみました。どのページも,すぐに使える「新鮮なネタ」ばかりです。
我々著者3人は確かに20年以上理科をずっと担当し,理科室経営を行っていますが,決して理科のプロフェッショナルなのではありません。国語でも社会でも学級経営でも「いかに楽しく」「子どもたちが活躍できて」「それでいて記憶に残る」「わかりやすい」教材を集め,何かに使えないか,ネタ探しの毎日を過ごしています。
どうぞ気楽に読んでいただき,「これはなかなか使える」「これは『おおっ』と驚かせられる」など,子どもの表情を思い浮かべながら活用していただきたいと思います。教師自らが理科を楽しむところから理科好きな子どもが生まれてくるものだと確信しています。
この本を読まれた多くの先生方が少しでも理科に興味をもたれ,子どもたちと多くの感動体験を共有されることを心よりお祈りいたします。
2007年6月 著者 /國眼 厚志 /高田 昌慶 /福井 広和
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- 明治図書