- はじめに
- この本の使い方
- 生き物を観察して不思議をさぐろう!
- 実験1 感動! アゲハチョウの羽化
- 小さな命が輝く羽化の瞬間を観察しよう!
- 実験2 カブトムシを羽化させよう!
- 幼虫を大切に育てて羽化の様子を観察しよう!
- 飛んで走ってすいすい進む運動の不思議をさぐろう!
- 実験3 スカイバットを青空に打ち上げよう!
- 羽根がカパッとかっこよく開いてまいおりてくるよ
- 実験4 リバイバブル水ロケットを高く飛ばそう!
- つぶれても,すぐに復活する水ロケットだよ
- 実験5 ブンブン回って走るCD−R
- 体育館の端から端までCD−Rを走らせよう!
- 実験6 しょうのう舟でスイスイ
- 風もないのにぐんぐん進む。しょうのう舟の不思議を探ろう!
- 実験7 ポンポン蒸気船を進水させよう!
- 昔から伝わる伝統のアイテムを完成させよう!
- クラブで食べたものは忘れない!
- 実験8 ペロペロおいしいべっこうあめ
- 砂糖を熱すると色も味も変わるのはなぜだろう?
- 実験9 かんたん不思議電気パン
- 電気パン焼き器を自分で作ろう!
- 電気と磁石の不思議をさぐろう!
- 実験10 ガウス加速器ですっ飛び!
- 「えっ」とおどろくすっ飛びを体感しよう!
- 実験11 超簡単・確実回転ネオジムモーター
- キュイーンと回る不思議で簡単なモーターを作ろう!
- 実験12 圧電メカでビリビリ・ドッカーン
- こんな小さなメカで電気の不思議を体験しよう!
- 音と光の不思議をさぐろう!
- 実験13 ○○電話で音の不思議をさぐろう!
- 糸電話〜風船電話〜バネ電話,お気に入りはどれ?
- 実験14 フィルムケースオカリナとストロー笛
- 簡単で音階もできるオカリナと笛をいくつも作ろう!
- 実験15 うず巻きゴマで脳みそ大パニック!
- とにかくビックリ! 見るものすべてが動き出す
- 実験16 偏光板でミラクルな世界へ
- こんな小さなフィルムで光の不思議を体験しよう!
- 実験17 消える!?出てくる!?不思議な絵
- どうして水に入れると絵が消えるの? そしてまた浮き出たり?
- 水と大気圧の不思議をさぐろう!
- 実験18 夢がふくらむ巨大シャボン玉!
- きみの頭よりでっかいシャボン玉ができたら合格!
- 実験19 自動噴水管はエキサイティング!
- 塩ビ管の穴から水がプシュプシュふき出してくるよ!
- 実験20 大気圧で大迫力 缶ペチャ
- 大気の力を利用して空き缶をペチャンコにしよう!
- 実験21 すごい! 念力 オストシズム
- プラスチックの魚が君の思い通りに動くよ
- びっくり驚き、見て触ってやってみて!
- 実験22 アッと驚く,飛び出すびっくりヘビ
- どんどん伸ばして,みんなをビックリさせよう!
- 実験23 ビョ〜ンいい感じスライム
- いろんなスライムを作ってあそぼう!
- 実験24 ハンガー回しで達人技に挑戦!
- 10円玉をのせて2級,回して初段,止めて名人だよ
- 実験25 みるみる縮むぞプラ板キーホルダー
- プラ板を使って君だけのキーホルダーを作ろう!
- 実験26 星が生まれる! ふり積もる!?
- 小さな星が生まれて,だんだん大きくなるよ
- おわりに
はじめに
空前の科学実験ブームの昨今,子どもたちは理科の実験というと,すぐにサイエンスライブステージで行うような,大がかりな実験やドキドキしたり,わくわくする実験を求めてきます。テレビで実験が取り扱われ,ショーになるなんて我々が子どもの頃はまったく考えられませんでした。ところが,実際の実験や観察は,意外と地味な内容が多く,それはそれで大切なことなのですが,子どもたちの求める実験と我々が行うべき授業とではやはり,多少なりともその思いは異なることが多いようです。そこで,そんな欲求を解消すべく,好きな子どもたちが集まり,毎週(隔週の場合も)行われるクラブ活動に多くの学校では「科学クラブ」的なものが存在すると思います。「テレビで出ている○○先生みたいなのやって」なんてあけすけに言う子どももいます。ところがあっと驚く実験や感動するもの作りには多くの隠れたノウハウがあり,その積み重ねによって確実に,時間内に,楽しく,驚きのある実験ができるわけで,ちょっと見ただけで真似ができるものではありません。ましてや理科があまり得意でない先生にとっては,「やってみたいけど失敗したら…」とためらいが出るのが現状ではないでしょうか。
そこで,我々は,できるだけ短時間の準備でできる,楽しいクラブ実験を,年間通して,1時間ごとにワークシート化し,そのままB4印刷して使えるレジメを作成してみました。参加する子どもの人数や程度もあるので,追加実験や発展的内容も含め,45分で十分楽しめるものにしたつもりです。さらに,次のクラブでは何をするかをあらかじめ知らせておき,準備物を用意したり,ちょっとネットで調べさせてみたりと,持続性のある活動にできるよう考えたつもりです。子どもにとっても,このワークシートを1年間とっておけば立派な実験ファイルができ,次年度の自由研究にも参考になるでしょう。
学校のみならず,公民館や,ボランティアサークルなどで「科学教室」が盛んに行われています。担当者に聞くと,毎回,「次は何にしよう」と頭を悩ませている現状もあり,確実に1年間がこなせるワークシート集はニーズが高いと判断しました。
また,家庭においても,一つの実験を少し発展させていき,そこに「動機」「方法」「手順」「予想」「結果」「考察」を入れることで自由研究のネタにも十分なると確信します。どうぞ,どの見開きからでもそのまま開いてコピーし,まず一度やってみて,子どもたちに楽しませて下さい。意外な小ネタも満載,さらに「なぜ?」の問いかけにも答えられるよう配慮したつもりです。多忙な担当者の方のネタ探しと準備時間削減の一助になれば幸いと思います。
2006年5月 著者 /國眼 厚志 /高田 昌慶 /福井 広和
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- 明治図書